アメリカの雑誌、アトランティックによりますと、民間のメッセージアプリ「シグナル」で、編集長のアカウントに3月、ホワイトハウスで安全保障政策を担当するウォルツ補佐官だとする人物から招待が届き、イエメンの反政府勢力フーシ派への攻撃についてのグループチャットに追加されたということです。
この中には、政権の中枢メンバーの名前が含まれ、へグセス国防長官とみられる人物は軍事作戦開始の直前に標的や順序、兵器の種類など作戦の詳細を投稿していたということです。
このメッセージのおよそ2時間後、実際に攻撃が行われ、その直後、ウォルツ補佐官とみられる人物は拳やアメリカ国旗、炎の絵文字を使ってほかのメンバーと作戦の成功を祝っていたとしています。
ホワイトハウスのNSC=国家安全保障会議は声明で「本物だとみられる。作戦の成功が続いていることは兵士や国家安全保障への脅威はなかったことを示している」としていますが、専用のシステムではない民間のアプリの使用や外部への情報漏えいにあたるため、トランプ政権の機密情報の取り扱いに疑念が持たれる事態となっています。
米 へグセス国防長官は報道を否定
アメリカのへグセス国防長官は訪問先のハワイで、なぜ民間のメッセージアプリで軍事作戦の詳細が共有されたのか、記者団から問われたのに対し、「そう報じられていると聞いたが、誰も軍事作戦の計画をメッセージしていない。それが、私が言えるすべてだ」と述べ、報道を否定しました。