その上うえで「われわれはロシアへの併合へいごうの一いち歩ほとみられる住民じゅうみん投票とうひょうを認みとめることはないし、仮かりに併合へいごうと称しょうすることが起おきたとしても決けっして認みとめない」として「住民じゅうみん投票とうひょう」だとする活動かつどうを容認ようにんしない姿勢しせいを明確めいかくにするよう国際こくさい社会しゃかいに呼よびかけました。

また、声明せいめいでは、G7としてロシアへの圧力あつりょくを強化きょうかする構かまえを示しめすとともに、ウクライナに対にたいして財政ざいせいや軍事ぐんじ面めんなどの支援しえんを続つづける姿勢しせいを改あらためて強調きょうちょうしました。

調査ちょうさ委員いいん会かいは、ことし6月つき以降いこう、ウクライナ各地かくちで150人にん以上いじょうの被害ひがい者しゃや目撃もくげき者しゃに話はなしを聞きいたほか、武器ぶきの残骸ざんがいや攻撃こうげきの跡あとなどの調査ちょうさを行おこないました。

これまでの調査ちょうさで、ウクライナでは、ロシア軍ぐんによるクラスター爆弾ばくだんの使用しようや人口じんこう密集みっしゅう地ちへの空爆くうばくなど、無む差別さべつ攻撃こうげきが行おこなわれているほか、手てを縛しばられたまま殺ころされた遺体いたいなど処刑しょけいが行おこなわれた兆候ちょうこうも見みつかったということです。

こうした状況じょうきょうから、調査ちょうさ委員いいん会かいのモーゼ委員いいん長ちょうは「ウクライナで戦争せんそう犯罪はんざいが行おこなわれたと結論けつろんづけた」と述のべました。

さらに、ロシア側がわの兵へいによる性的せいてき暴行ぼうこうなども確認かくにんできたとしたうえで「被害ひがい者しゃには4歳さいの子こどもも含ふくまれていた。子こどもへのレイプや、拷問ごうもん、不当ふとうな監禁かんきんがあり、親族しんぞくの目めの前まえで行おこなわれたケースもあった」と指摘してきしました。

ロシアの代表だいひょうはこの会合かいごうに参加さんかしておらず、モーゼ委員いいん長ちょうは、「ロシアとの対話たいわは成功せいこうしていないが、これからも努力どりょくを続つづける」と述のべ、ロシア側がわに協力きょうりょくを求もとめました。調査ちょうさ委員いいん会かいは今後こんご、集団しゅうだん墓地ぼちから多数たすうの遺体いたいが見みつかった東部とうぶハルキウ州しゅうのイジュームでも調査ちょうさを行おこなうことにしていて、来年らいねん3月つきまでに調査ちょうさ結果けっかの報告ほうこく書しょを作成さくせいすることにしています。

こうした遺体いたいは首くびに縄なわをかけられたり手てを縛しばられたりしているほか、銃じゅうで撃うたれたあとも確認かくにんされたということです。

また掘り起ほりおこされた遺体いたいについて、大半たいはんは市民しみんとみられ、兵士へいしは21人にんだったとしています。

シネグボフ知事ちじは「残念ざんねんながらこのような集団しゅうだん墓地ぼちはイジュームに少すくなくともあと3か所かしょあり、解放かいほうされたハルキウ州しゅうのほかの地域ちいきでも確認かくにんされている」として今いまも調査ちょうさが進すすめられているということです。

そのうえで知事ちじは「占領せんりょう者しゃたちの犯罪はんざいはすべて記録きろくされており、彼かれらは自分じぶんたちの罪つみの代償だいしょうを払はらうことになる」と述のべて、ロシア軍ぐんによるものだとして非難ひなんしました。

23日にち、首都しゅとモスクワ市内しないにある徴兵ちょうへい事務所じむしょを訪おとずれていた26歳さいの会社かいしゃ員いんの男性だんせいは、前日ぜんじつの夜よる、自宅じたくに軍ぐんの担当たんとう者しゃが訪おとずれ、直接ちょくせつ、招集しょうしゅう令状れいじょうを手渡てわたされたということです。

この男性だんせいは、7年ねん前まえ、1年間ねんかんの兵役へいえき期間きかんで戦車せんしゃ部隊ぶたいに所属しょぞくし、ウクライナとの国境こっきょう付近ふきんで活動かつどうした経験けいけんがあるということで「きょうこのまま出発しゅっぱつだと言いわれた」と話はなし、恋人こいびととの別わかれを惜おしむ間まもなく予備よび役やくの集合しゅうごう場所ばしょに向むかうよう指示しじされたということです。

行き先ゆきさきは告つげられなかったということで、兵役へいえきの期間きかんについても「2か月かげつ程度ていどから動員どういんが終おわるまでかな」と話はなし「うれしいはずはないが、どうしようもできない。10年間ねんかんの刑務所けいむしょ行いきなど受け入うけいれられないだろう」と沈ちんうつな面持おももちで答こたえていました。

一方いっぽう、IT関連かんれんの仕事しごとをしているという32歳さいの男性だんせいは、プーチン大統領だいとうりょうが部分ぶぶん的てきな動員どういんを発表はっぴょうしたその日ひに招集しょうしゅう令状れいじょうが届とどきましたが、過去かこに兵役へいえきに就ついた経験けいけんはなく、自身じしんが優先ゆうせん的てきな対象たいしょうではないはずだと不審ふしんに思おもい、事務所じむしょを訪おとずれたということです。

しかし、その日ひのうちに送り出おくりだされると言いわれたため、SNS上じょうでその状況じょうきょうを伝つたえたところ、情報じょうほうが拡散かくさんし、23日にちに改あらためて呼び戻よびもどされて派遣はけんを見送みおくられたということです。男性だんせいは「行いかずに済すんで良よかったです」と安心あんしんした表情ひょうじょうで話はなしていました。

AP通信つうしんが配信はいしんした現地げんちからの映像えいぞうでは、人々ひとびとが投票とうひょう所しょに列れつを作つくって並ならんでいる様子ようすや、投票とうひょうしている様子ようすがうかがえます。

インタビューに応こたえた女性じょせいは「神様かみさまの助たすけによってすべてがうまくいくでしょう。避難ひなんした全員ぜんいんが戻もどってきて、復興ふっこうが進すすむと思おもいます」と話はなし、また別べつの男性だんせいは「個人こじん的てきには、ウクライナのときよりもずっと将来しょうらい性せいがあると思おもう」と話はなしていました。

「住民じゅうみん投票とうひょう」だとする活動かつどうについて、ウクライナ側がわは「偽にせの住民じゅうみん投票とうひょうという茶番ちゃばんだ」として、強つよく反発はんぱつしています。

テテルクさんは妊娠にんしん中ちゅうに定期ていき的てきな検査けんさを受うけ、良好りょうこうな状態じょうたいが続つづいていましたが、軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまると状況じょうきょうは一変いっぺんしたということです。テテルクさんは「出産しゅっさんまでの1か月かげつ間かん、穏おだやかに眠ねむれる日ひは1日にちもありませんでした。毎晩まいばん、爆発ばくはつの音おとが聞きこえました。自分じぶんや夫おっと、そしておなかの赤あかちゃんのことが心配しんぱいでたまりませんでした」と涙なみだぐみながら話はなしました。

自宅じたくの地下ちかにあるシェルターで、数すう日間にちかん、過すごしたこともあったと話はなし「とても寒さむかったですし、親戚しんせきの子こどもたちも不安ふあんがっていました」と当時とうじを振り返ふりかえっていました。

こうした中なかで、テテルクさんは、出産しゅっさんの兆候ちょうこうがみられたことから周辺しゅうへんで戦闘せんとうが続つづくさなかの3月つき下旬げじゅん、キーウ市内しないの病院びょういんで出産しゅっさんしました。

長男ちょうなんのミハイロちゃんは妊娠にんしん26週しゅうで生うまれ、体重たいじゅうは900グラムで「超ちょう低てい出生しゅっしょう体重たいじゅう児じ」に該当がいとうします。

出生しゅっしょう後ご、ミハイロちゃんは保育ほいく器きに入いれられ、3時間じかんごとに診察しんさつを受うけ懸命けんめいのケアが続つづけられ、母子ぼしともに退院たいいんすることができたのはおよそ3か月かげつ後ごでした。

ミハイロちゃんは現在げんざい、順調じゅんちょうに成長せいちょうしているということで、テテルクさんは「ロシアの軍事ぐんじ侵攻しんこうがなければ、こんなことにはならなかったと思おもいます。私わたしたちの息子むすこが自由じゆうで繁栄はんえいした国くにで育そだつことを願ねがっています」と話はなしていました。

NHKが取材しゅざいに訪おとずれた今月こんげつ21日にちも、病院びょういんでは、8月つきに低てい体重たいじゅうで生うまれたばかりの3人にんの赤あかちゃんがいて、医師いしや看護かんご師しが24時間じかん態勢たいせいで対応たいおうにあたっていました。

病院びょういんなどによりますと、体重たいじゅう2500グラム未満みまんの「低てい出生しゅっしょう体重たいじゅう児じ」は、肺はいなどの機能きのうが十分じゅうぶんでなく自力じりきでの呼吸こきゅうが難むずかしかったり、比較的ひかくてき免疫めんえき力りょくが弱よわく感染かんせん症しょうにかかりやすくなったりするため、保育ほいく器きの活用かつようなど手厚てあつい医療いりょう的てきケアが不可欠ふかけつだということです。

「キーウ周しゅう産さん期きセンター」のアキモバ医師いしは「攻撃こうげきや爆発ばくはつが相次あいつぎ、人々ひとびとがパニックになる中なか、妊婦にんぷの身体しんたい的てき、精神せいしん的てきな健康けんこうを保たもつことが深刻しんこくな課題かだいでした」と周辺しゅうへんでも砲撃ほうげきが相次あいついでいた当時とうじの状況じょうきょうを振り返ふりかえり、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうを非難ひなんしました。

この病院びょういんではロシア軍ぐんが3月つきにキーウ近郊きんこうから撤退てったいして以降いこう、ここ数すうか月かげつは、早産そうざんの件数けんすうは例年れいねん並なみに戻もどりつつあるということです。

このうち東部とうぶルハンシク州しゅうのハイダイ知事ちじは23日にち、ロシア側がわが、住民じゅうみんに自宅じたくや職場しょくばで投票とうひょうさせる際さいには「武器ぶきを携行けいこうした人ひとが同行どうこうし、もし住民じゅうみんがドアを開あけなければ壊こわすと、脅おどすことがある」とSNSに投稿とうこうしました。

そのうえで、投票とうひょう用紙ようしで併合へいごうに反対はんたいする欄らんに印しるしをつけた場合ばあい、名前なまえが記録きろくされるとして、自由じゆうに投票とうひょうできる状況じょうきょうではないことを強調きょうちょうしました。

また、南東なんとう部ぶザポリージャ州しゅうのメリトポリのフェドロフ市長しちょうは、ロシア側がわの当局とうきょく者しゃが、銃じゅうを携行けいこうした人物じんぶつとともに午前ごぜん8時じから住民じゅうみんの家いえを訪たずね始はじめたと、23日にち、SNSに投稿とうこうしました。

市長しちょうが投稿とうこうした写真しゃしんには、迷彩めいさい服ふくを着きて銃じゅうを持もった男おとこが、ロシア側がわの当局とうきょく者しゃとみられる2人にんと歩あるく様子ようすがうつっています。

フェドロフ市長しちょうは、ロシア側がわは、銃じゅうを携行けいこうした人物じんぶつを同行どうこうさせ、住民じゅうみんに圧力あつりょくをかけていると訴うったえ、ロシア側がわが「住民じゅうみん投票とうひょう」と呼よぶ活動かつどうが「民意みんいを反映はんえいしていない」と非難ひなんを強つよめています。

この中なかで、招集しょうしゅうされる対象たいしょうは予備よび役やくで「軍事ぐんじ的てきな専門せんもん性せいを持もち、実戦じっせんでの経験けいけんがある者ものを優先ゆうせんする」と説明せつめいしています。

そして階級かいきゅうによって違ちがうものの「最高さいこうで55歳さいまでが優先ゆうせん的てきに招集しょうしゅうされる」としています。

任務にんむについては「戦闘せんとう訓練くんれんを受うけたあと軍ぐんの部隊ぶたいに派遣はけんされ、司令しれい部ぶの決定けっていに従したがう」という説明せつめいにとどめています。

一方いっぽう、招集しょうしゅうが免除めんじょされるケースについて、国外こくがいに永住えいじゅうしているロシア人じんは招集しょうしゅうの対象たいしょうにならないとする一方いっぽう、「短期間たんきかん、国外こくがいにいるだけで、居住きょじゅう地ちがロシア国内こくないにある予備よび役やくは、招集しょうしゅうされる可能かのう性せいがある」として、一時いちじ的てきに国外こくがいに出でただけでは、招集しょうしゅうを免除めんじょしない方針ほうしんを示しめしています。

また、学生がくせいは基本きほん的てきに招集しょうしゅうの対象たいしょうにならないとしているほか、健康けんこう上じょうの理由りゆうで兵役へいえきに就つくことができないと判断はんだんされた人ひとや、介護かいごを必要ひつようとする家族かぞくがいたりする人ひとは免除めんじょされるとしています。

ほかに招集しょうしゅうが免除めんじょされるケースとして「16歳さい未満みまんの子こどもが4人にん以上いじょういる」場合ばあい、「妊娠にんしん22週しゅう以上いじょうの妻つまと3人にんの子こどもがいる」場合ばあい、「軍ぐん産さん複合ふくごう体たいなどの組織そしきで働はたらき、動員どういんの猶予ゆうよを与あたえられている」場合ばあいなど、細こまかく規定きていしています。

また記者きしゃ団だんが「ロシアが東部とうぶドンバス地域ちいきを併合へいごうしたあと、ウクライナが奪還だっかんを試こころみれば、ロシアへの攻撃こうげきと見みなすか」などと質問しつもんしたのに対にたいし「当然とうぜんのことだ。これらの領土りょうどには、直ただちにロシアの憲法けんぽうが適用てきようされる」と述のべ、ウクライナや欧米おうべい側がわをけん制けんせいしました。

中国ちゅうごく外務省がいむしょうによりますと、この中なかで王おう外相がいしょうは「各国かっこくの主権しゅけんと領土りょうどの一体いったい性せいを尊重そんちょうし、平和へいわ的てきな解決かいけつのためのあらゆる努力どりょくを支持しじすべきだというのが、ウクライナの問題もんだいにおける中国ちゅうごくの基本きほん的てきな方針ほうしんだ」と述のべ、ウクライナに一定いっていの配慮はいりょを示しめしました。

その一方いっぽうで「各国かっこくの安全あんぜん保障ほしょう上じょうの懸念けねんを重視じゅうしすべきだ」とも言及げんきゅうし、NATO＝北大ほくだい西洋せいよう条約じょうやく機構きこうの拡大かくだいに反対はんたいするロシアにも理解りかいを示しめした形かたちです。

これに対にたいしてクレバ外相がいしょうは「ウクライナは中国ちゅうごくの国際こくさい的てきな影響えいきょう力りょくを重視じゅうししており、目めの前まえにある危機ききを緩和かんわするために、重要じゅうような役割やくわりを果はたすことを期待きたいしている」と述のべたということです。

また、ウクライナ側がわの発表はっぴょうでは、クレバ外相がいしょうは、中国ちゅうごくがウクライナの主権しゅけんと領土りょうどの一体いったい性せいを尊重そんちょうし、意見いけんの違ちがいを解決かいけつする手段しゅだんとして武力ぶりょく行使こうしを拒否きょひすることを再さい確認かくにんしたとしています。