※一※ (名)
※一※
(1)細長く連なったもの。 (ア)物の表面に細長くつけられたあと。 線。
「白い~をつける」(イ)細長い縦縞。 「羽に青い~の入った蝶」
(2)生物体に含まれる繊維状のもの。 (ア)植物の繊維。
「ふきの~をとる」(イ)筋肉。 筋肉の繊維。 「~のある肉」「~を違える」(ウ)腱(ケン)。 筋肉を骨に付着させているもの。 「~を痛める」
(3)血管。
「青~を立てる」
(4)血統。 家柄。 血筋。
「由緒ある家の~を引く」
(5)素質。
「~がいい」
(6)考え方などの全体を貫いている一本の線。 (ア)小説・芝居などで, 話の展開されていく大体のありさま。 梗概(コウガイ)。
「話の~を聞かせる」(イ)物事の道理。 条理。 すじみち。 「文句を言う~ではないが」(ウ)囲碁・将棋で, 理屈にかなった手。 また, 当然打つべき急所となる点。 「無理~」「~違い」
(7)その方面。 対象をはっきりと指示せず, ぼかしていう語。
「その~には話をつける」「消息~」「中国~」
(8)取引で, 内情をよく知って売買する事情通。
(9)道や川に沿った所。 道筋。 川筋。
「街道~」
(10)兜(カブト)の鉢の, はぎ合わせ処理をした筋目状の部分。
(11)「すじかまぼこ」の略。
※二※
(1)おもむき。 さま。
「この世に名を得たる舞の男どもも, …子々しうなまめいたる~をえなむ見せぬ/源氏(紅葉賀)」
(2)地位。 身分。
「かしこき~にもなるべき人の, 怪しき世界にて生れたらむはいとほしう/源氏(澪標)」
※二※ (接尾)
助数詞。
(1)細長いものの本数を数えるのに用いる。
「帯一~」「さお三~」
(2)〔銭(ゼニ)さし一すじの意から〕
江戸時代, 銭百文を数えるのに用いる。
<i>~が立・つ</i>
「筋が通る{(1)}」に同じ。
<i>~が違・う</i>
見当が違う。 手続きの向きが違う。 筋違いである。
「その話を持って来られても~・うよ」
<i>~が通・る</i>
(1)道理にかなっている。 首尾一貫している。 筋が立つ。
「全く~・らない話だ」
(2)細長くまっすぐになっている。
「円城寺家の血統に特徴とでも云ふべき~・つた鼻と/はやり唄(天外)」
<i>~が悪・い</i>
(1)(芸事などの)素質がない。
(2)性質が悪い。 たちが悪い。
「彼(ア)の女は何か~・い女だそうだから/怪談牡丹灯籠(円朝)」
<i>~を通・す</i>
道理にかなうようにする。 物事の首尾を一貫させる。
「彼は何があっても~・す人だ」