豊洲市場の
安全性を
検証する
有識者による「
専門家会議」の
会合で、
建物の
地下の
空洞から
検出されていた
水銀について、
空洞を
換気することで
数値が
下がったとする
調査結果が
示され、
今後、
換気方法などを
議論し、
安全性を
確保していくことが
確認されました。
豊洲市場の
青果棟では、
盛り土がない
地下の
空洞から
国の
指針を
超える
水銀が
検出されていて、「
専門家会議」では、
空洞にたまった
地下水に
含まれるごく
微量の
水銀が
気化したとする
分析結果を
示しています。
10日、築地市場内の講堂で開かれた3回目の会議では、その対策として先月、1週間にわたって行われた地下空洞の換気による効果が報告されました。
それによりますと、換気の直後に空洞の大気の水銀を測定したところ、3か所のポイントすべてで国の指針を下回り、最大で換気前のおよそ2分の1まで下がったということです。
一方で、換気の1週間後の測定ではいずれも水銀の数値は高まり、中には換気前とほぼ同じ数値に戻ったことも報告されました。
これについて委員からは「換気を止めれば濃度が上がっている。換気の影響は大きいが、すべて換気ができているか検証も必要だ」とか、「地下空洞にたまった水をすべて抜いたうえでの観測も検討すべきではないか」という意見が出され、今後、換気方法などを議論し、安全性を確保していくことが確認されました。
専門家会議には10日も多くの市場関係者が傍聴に訪れ、仲卸業者からは「今では地下空間の存在が当たり前のように議論が進められている。『換気すれば大丈夫だ』という話は、議論のすり替えのようだ」などという厳しい意見も相次ぎました。