文部科学省の
再就職のあっせんをめぐる
問題で、
早稲田大学に
再就職していた
元高等教育局長の
吉田大輔教授について、
大学は
20日夕方、
記者会見を
開き、
吉田教授から
辞表が
提出され、
受理したことを
明らかにしました。
大学側は「
文部科学省の
違法なあっせん
行為を
止められなかったことについて
反省しています」と
話しています。この
問題で
政府の
再就職等監視委員会が
20日公表した
調査結果によりますと、
文部科学省の
元高等教育局長で、
早稲田大学の
吉田大輔教授は、
在職中のおととし
7月、
人事課の
職員とともに
履歴書を
作成し、
大学に
送付したほか、
退職直後に
採用面接を
受けて
再就職したということです。
監視委員会は、これらの行為は在職中に利害関係のある団体への就職活動を禁じた国家公務員法に違反すると判断し、文部科学省は吉田氏を減給相当の処分としました。
これを受けて早稲田大学の鎌田薫学長が午後5時から記者会見し、吉田氏から辞表が提出され、受理したことを明らかにしました。
会見で鎌田学長は、吉田氏を採用した経緯について「高等教育に関する高い知見を有していて、本学の教授にふさわしいと判断し、採用を決定しました。この採用は『再就職の規制に抵触せず、正規の採用手続きが退職後に開始されたものであれば問題ない』という文部科学省の人事課の見解に基づいて進めたものです」と説明しました。
そのうえで、今回の問題について「再就職に関する本学の理解が不足していたことにより、文部科学省の違法なあっせん行為を止められなかったことについて反省しています。監視委員会の調査の過程で本学の人事担当者が文部科学省の依頼に基づき、想定問答に沿って説明し、一時的とはいえ調査を混乱させたことをおわびします」と謝罪しました。
一方で、文部科学省との関係について、「不当な癒着はなく、不適切な便宜供与を受けたこともないし、求めたこともない」と強調しました。