おたふくかぜで難聴なんちょうになることも 患者かんじゃ実態じったい調査ちょうさ

Easy Japanese news
Jan 29, 2017 19:01
Furigana
どもを中心ちゅうしん流行りゅうこうし、難聴なんちょうになる危険きけんせいがあるおたふくかぜについて、日本にっぽん耳鼻じび咽喉いんこう学会がっかい難聴なんちょうになった人数にんずう症状しょうじょうおもさなど、実態じったい具体ぐたいてき把握はあくしてくに対策たいさくうながしていこうと、来月らいげつから全国ぜんこくすべての耳鼻じび医療いりょう機関きかん対象たいしょうだい規模きぼ調査ちょうさおこなうことをめました。「流行りゅうこうせい耳下腺じかせんえん」、いわゆる、おたふくかぜはどもを中心ちゅうしん流行りゅうこうし、発熱はつねつみみしたれを引き起ひきおこすウイルスせい感染かんせんしょうで、例年れいねんくらべて患者かんじゃおお状況じょうきょうつづいています。

おたふくかぜは、いちぜろぜろぜろにんいちにんほどの割合わりあい難聴なんちょうになるとする報告ほうこくもありますが、日本にっぽん耳鼻じび咽喉いんこう学会がっかいによりますと、発生はっせいくわしい実態じったいはわかっていないということです。

このため学会がっかいは、きゅうにち都内とないひらいた会議かいぎで、過去かこねんほどのにおたふくかぜの影響えいきょう難聴なんちょうになったとられる患者かんじゃについてだい規模きぼ調査ちょうさおこなうことをめました。

来月らいげつから、耳鼻じびのある全国ぜんこくすべてのおよそはちぜろぜろぜろ医療いりょう機関きかん調査ちょうさひょうおくって、患者かんじゃ年齢ねんれい性別せいべつのほか、難聴なんちょう程度ていどこえないのは片耳かたみみりょうみみか、どのような処置しょちをしたかなどをたずね、難聴なんちょうになった人数にんずう症状しょうじょうおもさなど実態じったい具体ぐたいてき把握はあくしたいとしています。

学会がっかいでは調査ちょうさ結果けっかまえ、おたふくかぜの影響えいきょう難聴なんちょうになる危険きけんせいひろってもらうとともに、ワクチン接種せっしゅ現在げんざい任意にんいのままでいいのか、厚生こうせい労働ろうどうしょう検討けんとうもとめたいとしています。

日本にっぽん耳鼻じび咽喉いんこう学会がっかい守本もりもと倫子ともこ乳幼児にゅうようじ委員いいんちょうは「おたふくかぜで難聴なんちょうになることが社会しゃかいなか十分じゅうぶん認識にんしきされていない。一度いちど難聴なんちょうになると回復かいふく非常ひじょうむずかしいので、調査ちょうさを通をつうじて予防よぼう接種せっしゅ重要じゅうようせいうったえていきたい」とはなしています。

おも難聴なんちょう小学しょうがく年生ねんせい

都内とない小学しょうがく年生ねんせい西尾にしおさいさんは幼稚園ようちえん年長ねんちょうのときにおたふくかぜにかかってから、すうにちおも難聴なんちょうになりました。

左右さゆう両方りょうほうみみまったこえなくなり、病院びょういん回復かいふく見込みこめないと診断しんだんされました。

現在げんざいは、みぎみみにつけた小型こがたマイクから音声おんせい電気でんき信号しんごうえて直接ちょくせつのう送り込おくりこ人工じんこう内耳ないじばれる装置そうち埋め込うめこんで、まわりのこえおと認識にんしきしています。

しかし、装置そうちをつけていても通学つうがくちかづくくるま気付きづきにくいほか、さわがしい場所ばしょでははなし聞き取ききとりづらく、学校がっこう授業じゅぎょうおぎなうため毎週まいしゅう家庭かてい教師きょうしてもらっています。充電じゅうでんのために装置そうちはずしたさいなどは、家族かぞく筆談ひつだんをしたり、ぜろおとひょう指し示さししめしてコミュニケーションったりするということです。

さいさんは「学校がっこうでは先生せんせいこえちいさくこえる。そんなときは友達ともだちいている」とはなしていました。

母親ははおや西尾にしお真理まりさんは「おたふくかぜで難聴なんちょうになることをらず予防よぼう接種せっしゅっていなかったことを後悔こうかいつづけています。わたし認識にんしきうまかったのですが、むすめのようにおとうしなどもがいなくなるよう、おたふくかぜの予防よぼうさくすすんでほしいです」とはなしていました。

いちぜろぜろぜろにんいちにんほどが難聴なんちょうに?

おたふくかぜはムンプスウイルスが原因げんいん感染かんせんしょうで、おもにせきなどによるまつで感染かんせんし、発熱はつねつみみしたれなどを引き起ひきおこします。

患者かんじゃおおくはどもで、通常つうじょういち週間しゅうかん症状しょうじょう改善かいぜんしますが、いちぜろぜろぜろにんいちにんほどの割合わりあい難聴なんちょうになるとする報告ほうこくがあります。

ムンプスウイルスが、みみおくにある内耳ないじばれる部分ぶぶんダメージあたえ、その結果けっか鼓膜こまくいたおと電気でんき信号しんごう変換へんかんされなくなり、のうおと認識にんしきできなくなるのです。

日本にっぽん医師いしかいなどが平成へいせいさんねんまでのさん年間ねんかん全国ぜんこくいちまんきゅうぜろぜろぜろ病院びょういん対象たいしょうった調査ちょうさでは、全体ぜんたいわりじゃく病院びょういんからの回答かいとうで、いちいちななにんおとこえにくくなったとうったえて入院にゅういんし、このうちろくいちにん難聴なんちょう後遺症こういしょうのこりました。

日本にっぽん耳鼻じび咽喉いんこう学会がっかい守本もりもと倫子ともこ乳幼児にゅうようじ委員いいんちょうによりますと、どもが難聴なんちょうになると、補聴器ほちょうきをつけたりりょうみみ症状しょうじょうがある場合ばあい人工じんこう内耳ないじ埋め込うめこんだりする手術しゅじゅつがあるということです。

しかし、もと状態じょうたいもどるわけではなく、みみあたらしい言葉ことばいておぼえることがむずかしくなり学校がっこうでの学習がくしゅうについていけなくなったり、友人ゆうじんとコミュニケーションをしづらくなり、疎外そがいかんやストレスをかんじたりする問題もんだいのこるということです。

よんねん周期しゅうきだい流行りゅうこう

国立こくりつ感染かんせんしょう研究所けんきゅうじょによりますと、おたふくかぜはよんねんからねん周期しゅうきおおきな流行りゅうこう繰り返くりかえ傾向けいこうにあります。

流行りゅうこう中心ちゅうしんは、どもでとくろくさい未満みまんおおくをめます。

ワクチンが定期ていき接種せっしゅから任意にんい接種せっしゅわった平成へいせいねん以降いこう全国ぜんこくさんぜろぜろぜろ小児しょうに医療いりょう機関きかんから報告ほうこくされた患者かんじゃすうもっとおおかったのは、平成へいせいいちさんねんまんにんあまりで、去年きょねんいちまんきゅうぜろぜろぜろにんほどとなっています。

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