文科ぶんかしょう天下あまくだ人事じんじにあっせん手続てつづきまとめたメモ

Easy Japanese news
Feb 21, 2017 18:02
Furigana
Journal japonais
文部もんぶ科学かがくしょう組織そしきてき天下あまくだりの問題もんだい今回こんかい調査ちょうさで、文部もんぶ科学かがくしょう人事じんじOBお-び-嶋貫しまぬき仲介ちゅうかいやくとした組織そしきてき天下あまくだりを継続けいぞくてきおこなうためのメモが複数ふくすうのこされていたことがあきらかになりました。そのひとつが天下あまくだりをあっせんするさい手続てつづきなどをまとめたメモの存在そんざいです。このメモは歴代れきだい人事じんじ職員しょくいん引き継ひきついでいました。平成へいせいねん7月しちがつのメモには、嶋貫しまぬきのことを「某氏ぼうし」と匿名とくめいにしたうえで、「某氏ぼうしは、ケースにおうじてひとかいしたりしながらさい就職しゅうしょくさき職員しょくいん接触せっしょくはなしをまとめる」とその役割やくわりしるされています。

そのうえで、人事じんじ嶋貫しまぬき相談そうだんしてさい就職しゅうしょくさき確定かくていさせるといった手続てつづきがしるされています。

また、平成へいせいななねん3月さんがつ作成さくせいされたべつのメモには、天下あまくだりを取り締とりしまる政府せいふの「さい就職しゅうしょくとう監視かんし委員いいんかい」のをどのようにかいくぐるかが指南しなんされています。

そこには就職しゅうしょくさき紹介しょうかいしたのはだれかとたずねられた場合ばあい嶋貫しまぬきでないべつ人物じんぶつからだと虚偽きょぎ内容ないよう回答かいとうするようもとめているほか、在職ざいしょくちゅうった面接めんせつ退職たいしょくおこなわれたかのようによそお必要ひつようがあることなどがしるされています。

天下あまくださき 大学だいがく事務職じむしょくななわり

天下あまくだりの規制きせい強化きょうかされた平成へいせいいちねん以降いこう大学だいがくさい就職しゅうしょくした文部もんぶ科学かがくしょうもと職員しょくいんいちぜろにんについて調しらべたところ、はちにん学長がくちょう事務じむ局長きょくちょうなど大学だいがく運営うんえいたずさわる立場たちばでした。内訳うちわけは、学長がくちょうふく学長がくちょう就任しゅうにんしていたのがはちにん大学だいがく理事りじ顧問こもん事務じむ局長きょくちょうなどがななななにんでした。これに対にたいして、教授きょうじゅなどの研究けんきゅうしょくさんにんとなっています。

文部もんぶ科学かがくしょうOBお-び-受け入うけいれのメリットは

違法いほう天下あまくだりの背景はいけいについて、文部もんぶ科学かがくしょうOBお-び-受け入うけいれている大学だいがく関係かんけいしゃ取材しゅざいおうじました。この関係かんけいしゃは「東京とうきょういちきょく集中しゅうちゅう若者わかものがどんどんていくなか私立しりつ大学だいがく経営けいえい非常ひじょうきびしくなっていて、生き残いきのこりが最大さいだい課題かだいだ。こうしたなか文部もんぶ科学かがくしょうOBお-び-補助ほじょきんなどの申請しんせいもこうけばかるりつたかくなることもわかっている」とOBお-び-受け入うけいれた理由りゆうべました。

さらに、べつ効果こうかとしては「地方ちほう大学だいがくにとっては文部もんぶ科学かがくしょうOBお-び-がしかるべきポストにくれば社会しゃかいてき信用度しんようどにつながる。県庁けんちょうにあいさつにってもみんな一目いちもくくのでありがたい」とかたりました。

一方いっぽうで、「私立しりつ大学だいがく本来ほんらいアイデンティティーを大切たいせつにしなければならない。いくら経営けいえいきびしくても文部もんぶ科学かがくしょうすり寄すりよってばかりではだめかもしれない」と、文部もんぶ科学かがくしょうとの距離きょりかん必要ひつようせいについてはみとめていました。

天下あまくだりは文部省もんぶしょう大学だいがく共犯きょうはん関係かんけい

文部もんぶ科学かがくしょう大学だいがく関係かんけいについて、教育きょういく社会しゃかいがく専門せんもん大学だいがく運営うんえいなどにくわしい関西かんさい大学だいがく竹内たけうちひろし東京とうきょうセンターちょうは「文部もんぶ科学かがくしょうすすめてきた『大学だいがく改革かいかく』で大学だいがく補助ほじょきん競争きょうそうてき資金しきん獲得かくとくするため、文部もんぶ科学かがくしょうがどうかんがえているかどうかに異常いじょう敏感びんかんになり、意向いこうをそんたくするようになった。OBお-び-受け入うけいれればとくするだろうとか、すくなくとも利益りえきにならないだろうといった文部もんぶ科学かがくしょう大学だいがくの『構造こうぞうてき共犯きょうはん関係かんけい』のようなものができている」と指摘してきしました。

そのうえで、「本来ほんらい研究けんきゅう教育きょういく方向ほうこうせい大学だいがく自身じしんかんがえてめていくべきなのに、そのちからよわくなっている。お上おかみたよりすぎるような関係かんけい大学だいがく自立じりつせい観点かんてんからいい関係かんけいとはえない。天下あまくだ問題もんだいがどれほど世間せけん感覚かんかくがずれているかを認識にんしきし、文部もんぶ科学かがくしょう大学だいがくはそれぞれの在り方ありかたについてあらためてかんがえるきっかけにすべきではないか」とはなしています。

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