東日本大震災の
津波で
被害を
受けたあとも
毎年、
春に
花を
咲かせてきた
宮城県気仙沼市の
桜並木が、
川の
堤防を
整備する
工事に
伴って
一部を
除いて
伐採されることになり、
13日から
作業が
始まりました。
宮城県気仙沼市の
中心部にある
神山川に
沿って
並ぶ
桜並木は、
震災の
津波で
被害を
受けたあとも
毎年春に
花を
咲かせ、
地元の
人や
観光客など
多くの
人が
訪れる
桜の
名所となっています。
ところが、川をさかのぼる津波などによる被害を防ぐ堤防の整備工事に伴って、58本ある桜のうち39本が伐採されるほか、2本が別の場所に移されることになりました。
13日から伐採の作業が始まり、5人の作業員が重機を使って枝を切ったあと、チェーンソーで根元の部分から桜を切り倒しました。
神山川沿いの桜並木は当初、すべて伐採される計画でしたが、地元の住民ができるかぎり桜を残すよう要望し、17本の桜が残るよう工事の範囲が見直されました。
作業の様子を見に来た地元の70代の男性は、「何十年もここにあった桜で、津波のあと花が咲いたときは本当にすごいと思いました。いくらか残るとはいえ、桜並木が切られてしまうのはとても寂しいです」と話していました。
工事を行う宮城県によりますと、伐採の作業は今月中に終わる見通しで、堤防は再来年3月の完成を予定しているということです。