プロ野球やきゅう 西武せいぶ復帰ふっきの松坂まつさかが会見かいけん「日本一にっぽんいちのため少すこしでも力ちからに」

松坂まつさか投手とうしゅは11日にち、東京とうきょう 港みなと区くのホテルで入団にゅうだん会見かいけんを行おこないました。

松坂まつさか投手とうしゅは中日ちゅうにちを退団たいだんし、14年ねんぶりに古巣ふるす・西武せいぶへの復帰ふっきを決きめた理由りゆうについて「すぐに声こえをかけてくれたのが西武せいぶだったので迷まようことはなかった。家いえに帰かえってきた感覚かんかくで西武せいぶに決きまった時ときは本当ほんとうにうれしかった」と話はなしました。

そのうえで「このタイミングでまた西武せいぶのユニフォームを着きられることになり、最後さいごはここなのかなと思おもっている。球たまが遅おそくなり、やりたくなかったボールを動うごかすピッチングをしているが、それが自分じぶんの生いきていく道みち。チームのリーグ３さん連覇れんぱ、日本一にっぽんいちのために少すこしでも力ちからになれるようやっていきたい」と意気込いきごみを示しめしました。

そして、若わかいピッチャーが多おおいチームについて質問しつもんされると「自分じぶんが聞きかれれば教おしえることもできるが、それはメインだと思おもっていないし、今いまの僕ぼくに人ひとのことを考かんがえられる余裕よゆうはない。できることを必死ひっしにやるしかない」と話はなしました。

また、日にち米べい通算つうさん200勝しょうまであと30勝しょうとしていることについて「終おわりがだんだん近ちかづく中なかで、達成たっせいしたいという気持きもちが強つよくなっているのも確たしか。最後さいごまで諦あきらめず200という数字すうじを目指めざしてやっていきたい」と話はなしていました。

日にち米べい通算つうさん170勝しょう 沢村さわむら賞しょう・カムバック賞しょうも

松坂まつさか投手とうしゅはプロ野球やきゅうで11年間ねんかんプレーして、114勝しょう65敗はい、防御ぼうぎょ率りつ3.04。大リーグだいり-ぐの８はち年間ねんかんでは56勝しょう43敗はい、防御ぼうぎょ率りつ4.45の成績せいせきで日にち米べい通算つうさん170勝しょうをあげています。

日本にっぽんで獲得かくとくしたタイトルは最多さいた勝かち３さん回かい、最優秀さいゆうしゅう防御ぼうぎょ率りつ２に回かい、最多さいた奪だつ三振さんしん４よん回かい。また、ベストナインに３さん回かい、ゴールデン・グラブ賞しょうに７なな回かい輝かがやいています。

これ以外いがいに新人しんじん王おうや沢村さわむら賞しょうそれにカムバック賞しょうも受賞じゅしょうしています。

大リーグだいり-ぐ移籍いせきで約やく60億おく円えんの入札にゅうさつ金きん 球場きゅうじょう改修かいしゅうに活用かつよう

西武せいぶにドラフト１いち位いで入団にゅうだんした松坂まつさか投手とうしゅは、平成へいせい18年ねんのオフにポスティングシステムを利用りようして大リーグだいり-ぐのレッドソックスに移籍いせきしました。

当時とうじのポスティングシステムは、獲得かくとくを希望きぼうする大リーグだいり-ぐの球団きゅうだんの中なかで最高さいこうの入札にゅうさつ額がくを提示ていじして、それを日本にっぽん側がわの球団きゅうだんが受諾じゅだくした場合ばあいに独占どくせん交渉こうしょう権けんが与あたえられるというものでした。

レッドソックスは交渉こうしょう権けんを獲得かくとくするために5111万まんドル、当時とうじの額がくでおよそ60億おく円えんもの入札にゅうさつ金きんを西武せいぶに支払しはらいました。西武せいぶは、この入札にゅうさつ金きんも活用かつようして本拠地ほんきょちの球場きゅうじょうの改修かいしゅうを行おこないました。

具体ぐたい的てきには、グラウンドの芝しばを天然てんねん芝しばの感触かんしょくに近ちかい人工じんこう芝しばに張り替はりかえたほか、フェンスのパッドを衝撃しょうげきの吸収きゅうしゅう力りょくが高たかいものに替かえました。さらに観客かんきゃく用ようトイレのリニューアルや、ファールグラウンドに臨場りんじょう感かんを楽たのしむことができる観客かんきゃく席せきを新あらたに設もうけました。

また二に軍ぐんの松井まつい稼頭あたま央ひさし監督かんとくも松坂まつさか投手とうしゅと同おなじように西武せいぶから大リーグだいり-ぐに移籍いせきし、現役げんえき最後さいごのシーズンは古巣ふるすでプレーしました。

松井まつい二に軍ぐん監督かんとくはメッツやロッキーズなどでプレーした後のち、平成へいせい23年ねんに日本にっぽん球界きゅうかいに復帰ふっきし楽天らくてんに入団にゅうだんしました。

おととしのオフにコーチ就任しゅうにんやフロント入いりを打診だしんされましたが、現役げんえき続行ぞっこうを希望きぼうし、去年きょねん、コーチ兼任けんにんで西武せいぶに15年ねんぶりに復帰ふっきしました。そして１いち年間ねんかん、プレーした後のち、現役げんえきを引退いんたいしました。

西武せいぶ 投手とうしゅ力りょく底上そこあげが喫緊きっきんの課題かだい

古巣ふるすの西武せいぶは去年きょねん、カムバック賞しょうに輝かがやきながらも今こんシーズンはけがなどでわずか２に試合しあいの登板とうばんに終おわったベテランの松坂まつさか投手とうしゅに復活ふっかつをかけるマウンドを用意よういしました。

西武せいぶはリーグ連覇れんぱを果はたしながらも規定きてい投球とうきゅう回かいに達たっしたピッチャーが１いち人にんもおらず、今こんシーズンのチーム防御ぼうぎょ率りつもリーグワーストの4.35と振ふるいませんでした。このため若手わかての成長せいちょうを促うながし、投手とうしゅ力りょくを底上そこあげすることが喫緊きっきんの課題かだいとなっています。

チームには10勝しょうを挙あげた５ご年ねん目めの高橋たかはし光成みつなり投手とうしゅ、３さん年ねん目めで７なな勝しょうの今井いまい達也たつや投手とうしゅをはじめ、伸のび盛ざかりのピッチャーが数多かずおおくいます。

ことし９月くがつに39歳さいになった松坂まつさか投手とうしゅは全盛期ぜんせいきを過すぎ、かつて在籍ざいせきしていた時ときのような成績せいせきを残のこすことは期待きたいできません。それでも球団きゅうだんはまだ戦力せんりょくになりうると判断はんだんしたうえで、日にち米べい通算つうさん170勝しょう、ＷＢＣだぶりゅ-び-し-とオリンピックの国際こくさい大会たいかいでも結果けっかを残のこしてきた豊富ほうふな経験けいけんを若手わかてなどに伝つたえる「指導しどう役やく」も担になうことができると判断はんだんしました。

またプレー以外いがいでも、甲子園こうしえんで春はる夏なつ連覇れんぱを達成たっせいし、高校こうこう時代じだいから知名ちめい度ど抜群ばつぐんの松坂まつさか投手とうしゅが古巣ふるすに復帰ふっきするという話題わだい性せいはインパクト十じゅう分ふんです。球団きゅうだん経営けいえいの面めんからもグッズ販売はんばいなどでのメリットは大おおきいと言いえます。

”松坂まつさか世代せだい” 現役げんえきへの思おもい

いわゆる「松坂まつさか世代せだい」と呼よばれる松坂まつさか大輔だいすけ投手とうしゅと同どう学年がくねんのプロ野球やきゅう選手せんしゅは、ソフトバンクの和田わだ毅あつし投手とうしゅや阪神はんしんの藤川ふじかわ球児きゅうじ投手とうしゅなどが来らいシーズンも現役げんえきを続つづけます。

松坂まつさか投手とうしゅは、11日にちの会見かいけんでこうした選手せんしゅたちへの思おもいも語かたりました。

今こんシーズンの後半こうはんに抑おさえに定着ていちゃくし、16セーブをマークした藤川ふじかわ投手とうしゅについては「ものすごく元気げんきなボールを投なげている。その姿すがたを見みてパワーをもらっているし尊敬そんけいしている」と活躍かつやくに刺激しげきを受うけているようでした。そして「パ・リーグぱり-ぐに来きたことで楽たのしみは増ふえた。ソフトバンクには和田わだ投手とうしゅもいるし、ほかの球団きゅうだんにも同どう学年がくねんがいる」と話はなし、対戦たいせんを心待こころまちにしていました。

また「令りょう和わの怪物かいぶつ」とも呼よばれ、ドラフト１いち位いでロッテに入団にゅうだんする最速さいそく163キロの佐々木ささき朗あきら希まれ投手とうしゅについては「これからが楽たのしみな若わかくて才能さいのうのある選手せんしゅが入はいってきた。対戦たいせんは楽たのしみではあるが、しっかり楽たのしみとして形かたちにできるかどうかは僕ぼく次第しだいなので、しっかりやって、１いち軍ぐんのマウンドにいられるようにしないといけない」と気きを引き締ひきしめていました。