「年収ねんしゅう103万まん円えんの壁かべ」財源ざいげん確保かくほ 与党よとう側がわが国民こくみん民主みんしゅ党とうに見解けんかい求もとめる

先週せんしゅうに続つづいて2回かい目めとなる協議きょうぎには、自民党じみんとうの宮沢みやざわ税制ぜいせい調査ちょうさ会長かいちょう、公明党こうめいとうの赤羽あかば税制ぜいせい調査ちょうさ会長かいちょう、国民こくみん民主みんしゅ党とうの古川ふるかわ税制ぜいせい調査ちょうさ会長かいちょうらが出席しゅっせきし、およそ1時間じかん半はん行おこなわれました。

この中なかでは、前回ぜんかいの会合かいごうで、国民こくみん民主みんしゅ党とうから▽税ぜい負担ふたんに関にかんする「年収ねんしゅう103万まん円えんの壁かべ」を見直みなおし、所得しょとく税ぜいの基礎きそ控除こうじょなどを178万まん円えんに引き上ひきあげることや▽ガソリン税ぜいの暫定ざんてい税率ぜいりつの廃止はいしなどの税制ぜいせい改正かいせいの要望ようぼう項目こうもくが示しめされたことを受うけて、与党よとう側がわが今後こんご、検討けんとうが必要ひつようとなる論点ろんてんをあげ、国民こくみん民主みんしゅ党とう側がわに詳くわしい見解けんかいを示しめすよう求もとめました。

このうち「103万まん円えんの壁かべ」については、所得しょとく税ぜいの基礎きそ控除こうじょなどを引き上ひきあげる目的もくてきや、財源ざいげんをどのように確保かくほするか明確めいかくにすることが必要ひつようだとした上うえで、財源ざいげんについては、歳出さいしゅつ削減さくげん、経済けいざい効果こうかによる増収ぞうしゅう、それに家計かけいの負担ふたん増ぞうとならない増税ぞうぜいの3つの選択肢せんたくしを例れいにあげました。

さらに、アルバイトで働はたらく学生がくせいなどが年収ねんしゅう103万まん円えんを超こえると所得しょとく税ぜいなどの「特定とくてい扶養ふよう控除こうじょ」の要件ようけんから外はずれて親おやの税ぜい負担ふたんが増ふえることから、この年収ねんしゅう要件ようけんを緩和かんわするかどうかも論点ろんてんにあげ、目的もくてきや財源ざいげんを明確めいかくにする必要ひつようがあるとしています。

これに対にたいし国民こくみん民主みんしゅ党とうは、持ち帰もちかえって検討けんとうする考かんがえを伝つたえ、具体ぐたい的てきな制度せいど設計せっけいに向むけて協議きょうぎを継続けいぞくすることになりました。

自民じみん 後藤ごとう氏し「経済けいざい効果こうかによる税収ぜいしゅう増ぞう 恒久こうきゅう財源ざいげんではないだろう」

自民党じみんとう税制ぜいせい調査ちょうさ会かいの幹部かんぶで、協議きょうぎに出席しゅっせきした後藤ごとう・元もと経済けいざい再生さいせい担当たんとう大臣だいじんは記者きしゃ団だんに対にたいし「最さい重要じゅうよう課題かだいである『103万まん円えんの壁かべ』の問題もんだいについて、どのような目的もくてきや趣旨しゅしの要望ようぼうなのか議論ぎろんした。政策せいさくのターゲットがわかれば、どういう手段しゅだんを講こうじるかにつながる。財源ざいげんの問題もんだいは、どのように考かんがえているのか尋たずねると同時どうじに、『経済けいざい効果こうかによる税収ぜいしゅう増ぞうは恒久こうきゅう財源ざいげんではないだろう』と指摘してきした。国民こくみん民主みんしゅ党とうは持ち帰もちかえり、改あらためて回答かいとうしていただけるようだ」と述のべました。

国民こくみん 古川ふるかわ氏し「見直みなおし議論ぎろん詰つめていく」

国民こくみん民主みんしゅ党とうの古川ふるかわ税制ぜいせい調査ちょうさ会長かいちょうは、記者きしゃ団だんに対にたいし「前回ぜんかい、わが党とうから税制ぜいせい改正かいせいで協議きょうぎしたい項目こうもくを示しめしたが、きょうは与党よとう側がわから『103万まん円えんの壁かべ』やエネルギー高騰こうとう対策たいさくに関にかんする論点ろんてんが示しめされたので、持ち帰もちかえって党とうで議論ぎろんし、次回じかい、また3党とうで協議きょうぎすることになった。今後こんごは具体ぐたい的てきに『103万まん円えんの壁かべ』の見直みなおしをどう議論ぎろんしていくかを詰つめていく」と述のべました。