中国当局に
日本人が
拘束される
ケースが
相次ぐ
中、
去年2月に
拘束された
大手商社、
伊藤忠商事の40
代の
男性社員に対し、
現地の
裁判所が
先月、
中国の
安全に
危害を
与えた
罪で
懲役3年の
実刑判決を
言い渡していたことがわかりました。
大手商社、
伊藤忠商事の40
代の
男性社員は
去年2月、
中国南部の
広州でスパイ
行為などを
取り締まる情報機関、
国家安全局に
拘束されたあと
起訴され、
非公開で
裁判が
行われていました。
日本の外務省関係者によりますと、中国の広州の裁判所は先月15日、この社員に「国家の安全に危害を与えた罪」で懲役3年と15万人民元=日本円でおよそ230万円を没収する判決を言い渡していたことがわかりました。判決はその後、確定したということです。
中国当局は最近、外国の組織や個人が、国家の秘密や情報を盗んだり探ったりすることに監視を強めていて、日本人の拘束も相次ぎ、日本政府はそのつど、中国政府に対し早期解放を求めています。
伊藤忠商事「情報収集し適切に対応」
これについて伊藤忠商事は「関係する皆様にご心配をおかけし、申し訳ありません。判決内容を含めて外交ルートを通じて、情報収集をしたうえで適切に対応します」とコメントしています。
裁判所「国家機密を入手し、提供した」
関係者によりますと、伊藤忠商事の社員は、地方裁判所にあたる広州の中級人民法院で「国家機密を入手し、提供した」として、実刑判決を言い渡されたということです。
男性社員が入手したとする「国家機密」の内容は明らかにされていませんが、男性社員は去年2月、山東省の青島にいたところ、拘束されたということです。
広州にある日本総領事館によりますと、領事館の職員が男性社員と面会していて、健康状態に問題はないとしています。