青森県内では、年末年始からの大雪で各地で道路の除排雪が追いついていないところがあります。
青森県の宮下知事は、来週、多くの小中学校で始業式を迎えるのを前に、五所川原市の三輪小学校の近くを通る国道で除排雪の状況を視察しました。
宮下知事は、県の職員から渋滞を防ぐため片側の歩道に雪を積んで車道を確保しているなどといった説明を聞いたほか、五所川原市の佐々木孝昌市長から足りなくなっている雪捨て場の確保や財政的な支援についての要望を受けていました。
宮下知事は「学校が始まるタイミングで学校周辺の道路をしっかり除排雪できるよう集中的に取り組んでいきたい。財政的な課題もあるので市長と一緒に国に要望していきたい」と述べました。
青森市の積雪の推移と背景
青森市は過去には積雪が2メートル前後に達したこともあるなど、大雪には見舞われる街です。
ただ今回は先月上旬から積雪が増え続けたことが特徴です。
先月のはじめは雨やみぞれが多く、積雪は
▽1日が最大でも3センチ、
▽3日は1日通して積雪が観測されないなど、平年を大きく下回っていました。
その後、雪の日が多くなって積雪が増え、
▽8日には最大32センチと平年を上回り、
▽18日には最大72センチとなりました。
年末の寒波でさらに増えて
▽27日に81センチ、
▽29日1メートルを超えて1メートル6センチ、
▽30日に1メートル15センチと12月の積雪として観測史上4位の記録となっています。
そして年始には局地的に大雪となり、
▽1月5日に積雪が1メートル39センチに達しました。
雨が降っていったん積雪が減ったものの今回の寒波で再び雪が降り9日は1メートル11センチで、平年の2倍となりました。
積雪が増え続けた背景について気象庁は年末は、筋状の雲が青森県を含む東北の日本海側に断続的に流れ込んで積雪が増え、年始は、風向きが変わらずに青森県に雪雲が流れ込み続けたためだと説明しています。
さらに期間中、日本海の海面水温が平年の同じ時期と比べて2度から3度ほど高かったことから水蒸気が多く供給され、雪雲が発達したとみられるとしています。