三菱UFJ銀行の元行員、今村由香理容疑者(46)は練馬支店に勤務していた去年9月、顧客2人の貸金庫をスペアキーなどで開けて、中にあった金塊およそ20キロ、2億6000万円相当を盗んだとして警視庁に逮捕され、16日検察庁に送られました。
警視庁は、被害にあった貸金庫の利用者が少なくとも60人、被害額は現金や金塊で17億円以上にのぼるとみて調べています。
捜査関係者によりますと、容疑者は調べに対し「客が来なくなる午後3時以降を主にねらって金品を盗んでいた」という趣旨の供述をしているということです。
また「盗んだ金品はかごに入れ、見えないように布をかぶせて持ち出した上で、仕事が終わるまでは自分の机やキャビネットに鍵をかけてしまっていた」などと供述し、「いろんな人に迷惑をかけた」と反省のことばも述べているということです。
警視庁は今村容疑者が4年以上前から盗みを繰り返していた疑いがあるとみて、捜査を進めています。
金庫内撮影か 約800枚の画像 元行員のスマートフォンから
警視庁によりますと、今村容疑者は、貸金庫から顧客の金品を盗み出す前に、スマートフォンで撮影して画像を残し、その客の来店が予想される時期には別の客の金品などで補填して発覚しないようにしていたということです。
元行員のスマートフォンからは金庫内を撮影したとみられる画像がおよそ800枚見つかっていて、被害との関連などを精査しているということです。