神奈川県の
箱根山について、
気象庁は19
日未明、
火山活動が
高まっているとして
火口周辺警報を
発表し、
噴火警戒レベルを「
火口周辺規制」を
示すレベル
2に
引き上げました。
その後も
火山性地震が
観測されていて、
気象庁は
大涌谷の
想定火口域の
中では
噴火に
伴う大きな噴
石に
警戒するよう
呼びかけています。
神奈川県の
箱根山では18
日から
火山性地震が
増加し、
気象庁は、
火山活動が
高まり
大涌谷の
想定火口域の
中に
影響を
及ぼす噴火が
発生する
おそれが
あるとして、19
日午前2時すぎ、
火口周辺警報を
発表し、
噴火警戒レベルを
火口周辺規制を
示すレベル
2に
引き上げました。
気象庁によりますと、芦ノ湖の西側の震源を中心に火山性地震が相次ぎ、18日は45回観測され、19日も午前9時前に神奈川県箱根町湯本などで震度1の揺れを観測する地震が起きるなど、午前9時までに21回観測されています。
大涌谷の想定火口域の中では活発な噴気活動が続くほか、箱根山周辺に設置されている観測点の一部では、ことし3月中旬ごろから山が膨らむ傾向を示す地殻変動が観測されているということです。
気象庁は大涌谷の想定火口域の中では噴火に伴う大きな噴石に警戒するとともに、自治体などの指示に従って危険な地域には立ち入らないよう呼びかけています。
大涌谷につながる県道 終日通行止めに
神奈川県の箱根町役場は、箱根山の噴火警戒レベルの引き上げを受けて、火口周辺への立ち入りを規制することを決めました。
これに伴い、1キロ余り手前で夜間通行止めとなっていた大涌谷につながる県道が、終日通行止めになりました。
「箱根ロープウェイ」終日運休
大涌谷周辺を通るロープウエーを運行する「箱根ロープウェイ」によりますと、19日は終日、全線で運休することを決めたということです。
「箱根ロープウェイ」は代行バスを運行するということです。
黒岩知事「冷静な対応を」
神奈川県の黒岩知事はコメントを出し、「平成27年に火山活動が活発化して以降、県は火山観測体制を充実・強化しました。また、箱根町や事業者らと協力して、火山避難計画を策定し、実動訓練を実施するなど人的被害ゼロに努めてきました」としています。
そのうえで「引き続き、人的被害ゼロ、風評被害ゼロを目指し、きめ細かで正確な情報を丁寧に提供します。火口周辺警報の対象地域は、広い箱根のごくごく一部の限られたエリアで、県や町が発表する情報を見たうえで、冷静に対応してください」と呼びかけています。
箱根山 4年前にはごく小規模な噴火も
箱根山は標高1438mの活火山で、周辺には全国有数の温泉地が広がっています。
4年前の平成27年の6月から7月にかけては大涌谷付近で地震が増加してごく小規模な噴火が確認され、気象庁は一時「入山規制」を示す噴火警戒レベル3の火口周辺警報を発表しました。
その後、火山性地震が減ったことなどから平成27年11月に火口周辺警報を解除し、噴火警戒レベルをレベル1に引き下げていました。
そのうえで、大涌谷の火口や噴気孔の周辺では引き続き噴気や火山ガスに注意するよう呼びかけていました。