能登半島地震の
津波の
影響で、
陸から
沖合に
流れ込むなどした
土砂などの
堆積物を
調べている
金沢大学の
研究チームが、
珠洲市の
沖合で
水中調査を
行い、
海底の
状態を
確かめました。
能登半島地震の津波の影響について金沢大学のロバート・ジェンキンズ准教授らの研究チームは1月22日から能登町や珠洲市の沖合で海底の調査を行っていて、17日は珠洲市の沖合で堆積物を採取する水中調査を行いました。
研究チームによりますと、これまでの調査で地震の前は砂で覆われていた海底が、津波による影響で大量の泥で覆われていることが分かっています。
研究チームは泥の状態を確認しようと船で移動しながら水深およそ7メートルから70メートルの地点、合わせて5か所で長さおよそ1メートル、直径8センチの透明の筒を海底に沈め、堆積物を採取しました。
その結果
▽泥の層が移動して、1月の調査と比べて浅い場所で薄くなり、より深い場所で厚くなっていることや
▽1月はほとんどみられなかった甲殻類のヨコエビやゴカイの仲間などが海底で生息し始めていることがわかったということです。
ジェンキンズ准教授は「津波のあとも海底は変化し、生物が地震の前の状態に戻ろうとしていることが分かった。継続して調査を行い、海底の環境の変化と生態系などへの影響との関連性を確かめていきたい」と話していました。