東京オリンピックの
招致をめぐる
贈賄に
関与した
疑いでフランスの
司法当局から
調査を
受けている
JOC=
日本オリンピック
委員会の
竹田恒和会長が、ことし
6月の
任期いっぱいで
会長を
退任する
意向を19
日開かれる
JOCの
理事会の
中で
表明する
見通しで
あることが
分かりました。
竹田会長をめぐっては
東京大会の
招致の
過程で
招致委員会のトップとして
贈賄の
疑いが
持ち上がり
去年12
月からフランスの
裁判所が
裁判を
開くか
どうかを
審査する「
予審手続き」を
進めています。
竹田会長は一貫して潔白を主張していますが、IOC=国際オリンピック委員会が東京大会へのリスクを強く懸念していることなどから国内外から進退を問われ、退任は避けられない情勢となっています。
こうした中、竹田会長はすでに関係者に会長を退任する意向を伝えていて、19日開かれるJOCの理事会の中で、ことし6月の任期いっぱいで会長を退任することを表明する見通しであることが関係者への取材で分かりました。
この問題では竹田会長が国際会議を欠席するなど会長としての活動に影響が出始めていて、さらにIOC=国際オリンピック委員会が東京大会へのリスクを強く懸念していることから1年4か月後に迫った東京大会への影響を考慮して判断したものとみられます。
馬術で五輪出場 日本の五輪の“顔”
JOC=日本オリンピック委員会の竹田恒和会長は71歳、馬術の選手として1972年のミュンヘンオリンピックと次のモントリオールオリンピックに出場しました。
その後、JOCで選手強化などに携わり、常務理事を経て2001年から会長に就任し、現在10期目です。
2012年からIOC=国際オリンピック委員会の委員を務め、IOCマーケティング委員会の委員長やアジアのオリンピック委員会で作るアジアオリンピック評議会の副会長の要職に就いています。
日本のオリンピックの”顔”と言える存在で、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの招致では当時の招致委員会トップの理事長を務めたほか、大会の組織委員会では副会長を務めています。
スポーツ庁長官「今後も連携図る」
JOCの竹田会長が会長を退任する意向であることについて、スポーツ庁の鈴木長官は18日午前、記者団に対し、「あくまでも民間団体の人事のことなので、コメントは差し控える」と述べました。
そのうえで来年の東京オリンピックを前にJOCの会長が替わる影響については「多少はあると思うが、まだ正式に発表されたわけでもない。国としてもオリンピックなどの主体となる団体とはこれからも連携を図ってスムーズな運営ができるようにしていきたい」と述べました。