米連邦エネルギー規制委員会が、米アマゾン・ドット・コムの運営するデータセンター向けに、原子力発電所からの電力供給を増やす計画を却下したことがわかりました。米国のIT大手は、生成AI(人工知能)関連サービス向けに原発の活用を目指しており、そうした動きへの冷や水となる可能性があります。
同委は1日付の決定で、米東部ペンシルベニア州のサスケハナ原発から、隣接するアマゾンのデータセンターに供給する電力を、30万キロ・ワットから48万キロ・ワットに増やす送電事業者らの計画を却下しました。一般家庭向けの電力が不足し、電気料金の値上がりにつながる恐れがあると指摘しています。
生成AI関連サービスの運用や開発にはデータセンターで大量の電力が必要になるため、米IT大手は二酸化炭素を排出せず、安定して発電できる原発の電力の活用を目指しています。