世界ランキング2位の上地選手の決勝の相手は世界1位のオランダのディーデ・デ フロート選手。これまで何度も大舞台で競ってきたライバルです。
第1セット、上地選手は最初のゲームでブレークに成功するなど、4‐1とリードしましたが、その後、デ フロート選手に5ゲームを連続してとられ、4‐6でこのセットを失いました。
第2セットは互いにブレークをとりあい、一進一退の攻防が続きましたが、上地選手は4-3とリードして臨んだ第8ゲームで、鋭く外に切れていくサーブやドロップショットなど、多彩な技を駆使してサービスゲームをキープするとそのまま勢いにのって6-3でセットを奪い返しました。
第3セットも途中まで3‐3ときっ抗しましたが、上地選手は粘り強いラリーや下がらず前に出て行く強気のプレーでポイントを重ね、6‐4で取ってセットカウント2対1の逆転勝ちで金メダルを獲得しました。
上地選手は自身4回目のパラリンピックで初めてシングルスでの金メダル獲得、そして今大会、ダブルスに続く2冠を達成しました。
上地結衣「最高の結果を届けられてうれしい」
試合後のインタビューでは「第1セットを取られて厳しい時間も長かったが、コートサイドで見守ってくれたチームの人たちや、会場の人たちの声援のおかげで、諦めずに最後まで戦うことができた」と涙を流しながら支えてくれた人たちへ感謝の思いを述べました。
そして「自分1人ではなく、たくさんの人と一緒に戦っている気持ちで毎日を過ごしてきたが、最高の結果を届けられてうれしい」と喜びを語りました。