この病棟には17人の乳児が入院していて、すぐに全員の血液検査をしたところ、このうち10人が血液に酸素が行き渡りにくくなる「メトヘモグロビン血症」と診断されました。
いずれも症状は改善し、命に別状はないということです。
病院は、乳児が病院の水道水を使った粉ミルクを飲んでいたことから、水道水の水質検査を行ったところ、「亜硝酸態窒素」と「硝酸態窒素」という物質の数値が基準値を大幅に超えて検出されたということです。
このうち「亜硝酸態窒素」は、水道法で定める基準値の1万2000倍余りの1リットル当たり490ミリグラムが検出されたということです。
病院の上水道は敷地内の井戸からくみ上げた水を浄化して使っているということで、病院は水道水の使用を中止し、市から給水車の派遣を受けるなどして対応しています。
また、20日から一部の外来診療や救急搬送の受け入れを休止し、21日以降も、原因が分かるまで27すべての診療科の外来を休止することにしています。
群馬大学医学部附属病院の齋藤繁院長は「ご迷惑をおかけしますが安全が担保されない状況で診療を続けることは難しい」と話しています。
市の水道局によりますと、19日夜から20日正午までに飲み水や診療に使うための水を4000リットル余り供給したということです。 また、病院は飲み水が使用できないことや、一部の外来を休止したことを院内放送で知らせたほか、入り口には「水道水の使用禁止」と書かれた紙が張り出されていました。 病院を利用している60代の男性は「心配ですし、特に病院ではあってはならないことだと思います」と話していました。 また、70代の女性は「外来診療が止まると困るので早く原因を突き止めて1日も早く改善してほしい」と話していました。
病院に前橋市の給水車配備