アフガン政権せいけん崩壊ほうかい1週間しゅうかん 新しん政権せいけん樹立じゅりつに向むけ協議きょうぎ 組織そしき的てき抵抗ていこうも

アメリカ空軍くうぐんでアフガニスタンからの退避たいひを担当たんとうする部隊ぶたいによりますと、21日にち、中東ちゅうとうの経由けいゆ地ちからドイツにあるアメリカ軍ぐん基地きちに向むけて飛行ひこうしていた機内きないで、乗のっていたアフガニスタン人じんの妊婦にんぷが産気さんけづきました。

ドイツの基地きちに着陸ちゃくりく後ご、医療いりょうチームが乗り込のりこんで対応たいおうにあたった結果けっか、機内きないの貨物かもつ室しつで無事ぶじ、女の子おんなのこが生うまれたということです。

女の子おんなのこと母親ははおやは近ちかくの医療いりょう機関きかんに搬送はんそうされ、いずれも健康けんこう状態じょうたいは良好りょうこうだということです。

ただ、アメリカのメディアは、アメリカ政府せいふがこうした資産しさんを凍結とうけつしたと伝つたえていて、アフマディ氏しは、タリバンが政権せいけんを樹立じゅりつしたとしても、利用りようできる金額きんがくは「全体ぜんたいの0.1％から0.2％程度ていどだ」という見通みとおしを示しめしています。

アフマディ氏しによりますと、およそ90億おくドルのうち、70億おくドルが現金げんきんや国債こくさいなどの形かたちでアメリカの連邦れんぽう準備じゅんび銀行ぎんこうに、残のこりが外国がいこく口座こうざなどに預あづけられているということです。

また、タリバン側がわが中央ちゅうおう銀行ぎんこうの職員しょくいんに保有ほゆう資産しさんのありかについて問い合といあわせていることを明あきらかにし、タリバンが高たかい関心かんしんを寄よせていることをうかがわせています。

一方いっぽう、アメリカのワシントンに本部ほんぶがあるIMF＝国際こくさい通貨つうか基金ききんは、アフガニスタンに対にたいして、外貨がいか不足ふそくなどの緊急きんきゅう時じに活用かつようできる資金しきん支援しえんを停止ていししたことを明あきらかにしました。

理由りゆうについて、IMFは「政権せいけんが承認しょうにんされるかどうかについて明確めいかくさが欠かけている」と説明せつめいしています。

UNODC＝国連こくれん薬物やくぶつ犯罪はんざい事務所じむしょによりますと、去年きょねんの時点じてんで、国内こくない34州しゅうのうちケシを栽培さいばいしているのは、22の州しゅうにのぼり栽培さいばい面積めんせきは、22万まん4000ヘクタールとなっています。

タリバンはこうしたケシの生産せいさんやケシ農家のうかからの税金ぜいきん名目めいもくのみかじめ料りょう、それに薬物やくぶつの取り引とりひきなどで得えた収入しゅうにゅうを活動かつどうの資金しきん源げんの1つにしていて、国連こくれんの監視かんしチームは、去年きょねん、4億おく6000万まんドル、日本にっぽん円えんで500億おく円えんあまりの収入しゅうにゅうを得えたという推計すいけいを報告ほうこくしています。

アメリカの有力ゆうりょく紙し、ウォール・ストリート・ジャーナルは、こうしたタリバンの資金しきん源げんについて、「損失そんしつを部分ぶぶん的てきに相殺そうさいするのに十分じゅうぶんな大おおきさだ」として、中央ちゅうおう銀行ぎんこうが保有ほゆうする資産しさんがアメリカ政府せいふによって凍結とうけつされたとしても、活動かつどうを維持いじできるのではないかという懸念けねんを伝つたえています。

そして、タリバンが記者きしゃ会見かいけんなどで、女性じょせいの権利けんりなどを尊重そんちょうする姿勢しせいをアピールしている背景はいけいについて、「アメリカなど国際こくさい社会しゃかいが求もとめる条件じょうけんを飲のまなければ、資金しきんを引き出ひきだせないと考かんがえている」と述のべ、タリバンとして事態じたいの打開だかいを図はかりたい思惑おもわくがあると指摘してきしています。

そのうえで、「国際こくさい社会しゃかいからの資金しきんが閉とざされれば、裏うらの部分ぶぶんで、麻薬まやくなどのビジネスに深入ふかいりせざるをえない」と述のべ、タリバンが資金しきん源げんとされてきたアヘンなどの薬物やくぶつの取り引とりひきにこれまで以上いじょうに力ちからを入いれるおそれがあると指摘してきしました。