ことし5月、伊勢崎市の国道で、トラックが対向車線の乗用車に衝突して、乗用車に乗っていた
▽前橋市の会社員の塚越寛人さん(26)と
▽息子の湊斗くん(2)
▽それに湊斗くんの祖父の塚越正宏さん(53)が死亡し、
トラック運転手の鈴木吾郎被告(69)が、今月10日、過失運転致死傷の罪で起訴されました。
警察は先月、酒を飲んで運転して事故を起こしたとして、危険運転致死傷の疑いで逮捕しましたが、検察は過失運転致死傷の罪で起訴し、飲酒運転について捜査を続けています。
16日、亡くなった3人の遺族らが前橋市内でNHKなどの取材に応じました。
この中で遺族らは、被告に対して「謝罪文の1つもない。3人の命を奪った自覚を持って、起きたことに向き合ってほしい」と述べました。
また、被告が過失運転致死傷の罪で起訴されたことについて「到底納得できない。亡くなった3人のことを考えると、悔しくてしかたない」と話し、より刑が重い危険運転致死傷の罪を適用するよう訴えました。
遺族 亡くなった3人への思い語る
会見で、遺族らは亡くなった3人への思いを語りました。
このうち、塚越寛人さんの妻は、今月28日が息子の湊斗くんの誕生日であることに触れ「誕生日はみんなで過ごすことを楽しみにしていた。息子はお風呂が大好きだったので『誕生日はカゴいっぱいの入浴剤を買おうね』という話をしていた。夫は息子が3歳になるのを楽しみにしていたのにそれを迎えることができず、悔しがっていると思う」と涙を浮かべながら話していました。
また、湊斗くんの曽祖母は「湊斗は家の中を走り回っていた。今もひょっこり来るんじゃないかなという気持ちで、胸が詰まります」と話してました。
そして、寛人さんの兄は「お父さんと弟とまだまだ話したり、出かけたりしたかったので悲しい気持ちでいっぱいです。湊斗の無邪気に笑う姿を見ることができなくなり、さみしい」と話していました。