フィリピンでは
これまでも
日本で
起きた
事件の
関係者が
逃亡したり、
犯罪の
拠点にしたりしていた
ケースが
相次いでいます。
【六本木クラブ襲撃事件】
2012年に六本木のクラブで客の男性が金属バットなどで殴られて死亡した事件でも、「関東連合」の元リーダーの男が事件のあとフィリピンに出国し、その後行方がわからなくなっていて殺人などの疑いで国際手配されています。
【地面師事件】
2018年には、都心の1等地の売買をめぐって積水ハウスから地面師のグループがおよそ55億円をだまし取った事件で、主犯格の男が2か月あまりフィリピンに逃亡しその後、身柄を拘束されました。
“ある程度のお金を渡せば逆に守ってくれる“
フィリピンが
日本人の
逃亡先や
犯罪の
拠点になっている
実態について、フィリピンに20
年以上滞在し、
日本人向けに
発行されている
現地の
新聞の
元編集長の
酒井善彦さんは「
地理的に
近く、
日本人は
優遇されているのでビザなしで
入国できる。
ある程度の
お金を
渡せば
一定の
融通が
利き、
当局の
人であっても
逆に
守って
くれる状況がある」と
指摘しました。
そのうえで「以前の特殊詐欺事件のように、今は20代や30代の若者が集まってきて、犯罪に関与しているのに驚いている。昔のフィリピンは治安が悪くマイナスのイメージがあったが、いまは若者に『リゾートでアルバイトしないか』などと言うと気軽に来る。イメージがよくなったことが若者たちを引きつけているのではないか」と話していました。
日本政府関係者「“逮捕免れる“は間違い」
背景について
日本政府の
関係者は「
日本から
飛行機で5
時間前後とアクセスがしやすいことや、フィリピン
当局内部の
統制も
比較的緩く、
賄賂を
払うなどして
どうにかなる部分も
否定できない。
日本とフィリピンの
間には
犯罪人の
引き渡し条約が
結ばれていないが、
最近は
逃亡者の
確保や
送還が
相次いでいることからフィリピンを
逮捕を
免れるために
利用できるという
考えは
間違いだ」と
話しています。
※この記事を当初掲載した際、現地の新聞の元編集長のお名前の漢字が一部誤っていました。失礼しました。
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