東京大学で
進められている
次の
総長の
選考をめぐって、
候補者の
選考過程に
疑義が
あるとの
指摘が
広がっているとして、
学内の
研究所の
所長や
学部長など15
人が
連名で
説明を
求める要望書を
提出する
異例の
事態となっていることが
分かりました。NHKの
取材に対し大学側は「
選考は
定められた
ルール・プロセスで
審議を
続けている」としています。
この要望書は東京大学の法学部、文学部、医学部、それに薬学部の4つの学部の学部長と、学内の10の研究機関の所長やセンター長、それに附属病院長の合わせて15人の連名で、大学の総長選考会議宛てに提出されたものです。
東京大学では現在の五神真総長の任期が来年3月に満了になるため、次の総長の選考が進められていて、今月上旬の選考会議で最終的な候補者3人が決まっています。
要望書では、この際の選考方法などについて、疑義があるという指摘が広がりつつあるとして説明を求めています。
指摘されている具体的な問題点としては候補者を絞り込む際に、会議で表決かどうかが不明確なまま、議長の強い誘導によって投票が繰り返されたとされることや、表決だった場合は規則に抵触していた可能性があること、それに匿名文書の存在が示唆されて真偽について議論がないまま、特定の候補者が排除される原因となったとされることなどを挙げています。
NHKの取材に対し大学側は「要望書については現在、協議中です。総長選考は定められたルール・プロセスで審議を続けているところです。選考過程などについては次期総長決定後の記者会見で、公表予定です」としています。
今回の総長選考では別の教授たちからも質問状が出されていて、選考過程をめぐって質問状や要望書などが相次ぐ異例の事態となっています。