北朝鮮の
キム・ジョンナム(
金正男)
氏が
殺害された
事件で、
犯行を
主導したとされる
北朝鮮国籍の
容疑者の
1人について、
インドネシアの
情報機関が、
ジャカルタにある
大使館に
勤務した
外交官だったと
見ていることがわかり、
北朝鮮による
国家ぐるみの
組織的犯行との
見方がさらに
強まりそうです。キム・ジョンナム
氏が
猛毒のVXで
殺害された
事件で、
マレーシア警察は、すでに
北朝鮮に
帰国した
北朝鮮国籍の
4人の
男が
犯行を
主導したと
見て、
身柄の
引き渡しを
求めています。
警察は、このうちオ・ジョンギル容疑者(55)について、ことし1月にインドネシアを訪れ、シティ・アイシャ被告に接触し、犯行を指示した疑いもあると見て調べています。
インドネシアの政府関係者は、NHKの取材に対し、インドネシアの情報機関がオ容疑者について、ジャカルタにある北朝鮮大使館で2等書記官として勤務した外交官だったと見ていることを明らかにしました。
オ容疑者と見られるこの2等書記官は、インドネシア語を流ちょうに話し、おととしまでジャカルタに勤務し、その後、カンボジアの北朝鮮大使館に異動したということです。
事件をめぐっては、マレーシアの警察が、クアラルンプールにある北朝鮮大使館の2等書記官が何らかの事情を知っていると見て事情聴取を求めているほか、韓国の情報機関も北朝鮮の外務省や秘密警察などに所属する人物が犯行に及んだと分析しています。
犯行を主導したとされる容疑者の1人が北朝鮮の外交官だった疑いが浮上したことで、ジョンナム氏の殺害は北朝鮮による国家ぐるみの組織的犯行との見方がさらに強まりそうです。