春場所はるばしょは12日にち目めを終おえ、1敗はいで尊みこと富士ふじが単独たんどくトップに立たち、3敗はいで豊昇ほうしょう龍りゅうと琴きんノ若わかの大関おおぜき2人にんと、大だいの里さと、豪ごうノ山やまの平幕ひらまく2人にんの合あわせて4人にんが追おう展開てんかいとなっていました。

13日にち目めの22日にち、尊みこと富士ふじは関脇せきわけ 若わか元春もとはると対戦たいせんし、立ち合たちあいは若わか元春もとはるが得意とくいとする左ひだり四よっつの形かたちになりましたが、タイミングよく巻まきかえた尊みこと富士ふじがもろざしの形かたちに持ち込もちこみ、そのまま寄り切よりきって1敗はいを守まもりました。

また、豊昇ほうしょう龍りゅうは豪つよしノ山やまとの3敗はいどうしの対戦たいせんに臨のぞみ、豪ごうノ山やまの出足であしを止とめたあとそのまま力強ちからづよく「すくい投なげ」で勝かって3敗はいをキープしました。

大だいの里さとも関脇せきわけ 大栄おおえ翔しょうにはたき込こみで勝かって3敗はいを守まもりましたが、琴きんノ若わかは大関おおぜき 貴き景勝けいしょうに敗やぶれ、4敗はいに後退こうたいしました。

この結果けっか、優勝ゆうしょう争あらそいは1敗はいの尊みこと富士ふじと3敗はいを守まもった豊昇ほうしょう龍りゅう、大だいの里さとの3人にんに絞しぼられました。

23日にち、尊みこと富士ふじは大関おおぜき経験けいけん者しゃの前頭まえがしら筆頭ひっとう、朝あさ乃山さんと対戦たいせんします。また、豊昇ほうしょう龍りゅうは琴きんノ若わか、大だいの里さとは小結こむすび・阿おもね炎ほのおと対戦たいせんします。

尊みこと富士ふじは23日にちに勝かてばほかの結果けっかにかかわらず、新しん入幕にゅうまくとしては110年ねんぶりとなる優勝ゆうしょうが決きまります。

また、敗やぶれた場合ばあいでも豊昇ほうしょう龍りゅうと大だいの里さとの2人にんがいずれも敗やぶれれば優勝ゆうしょうとなります。

このほか、琴きんノ若わかに勝かった貴き景勝けいしょうは勝ち越かちこしとなり、角番かどばん脱出だっしゅつを決きめました。

13日にち目め終了しゅうりょうで星ほしの差さ2つ 逆転ぎゃくてんされた例れいなし

1場所ばしょ15日にち制せいが定着ていちゃくした昭和しょうわ24年ねんの夏場なつば所しょ以降いこう、13日にち目めを終おえた時点じてんで星ほしの差さ2つでトップに立たち、その後そのご、逆転ぎゃくてんされて優勝ゆうしょうを逃のがした例れいはこれまでにありません。

中入なかいり後ごの勝敗しょうはい

▽十じゅう両りょうの白熊しろくまに大だい奄美あまみは大だい奄美あまみが「寄り切よりきり」。

▽湘南しょうなん乃海うみに錦にしき富士ふじは錦にしき富士ふじが「寄り切よりきり」で勝ち越かちこしました。

▽一山ひとやま本ほんに狼おおかみ雅みやびは狼おおかみ雅みやびが「上手じょうず投なげ」。

▽美よしノ海うみに御ご嶽たけ海かいは美よしノ海うみが「押し出おしだし」。

▽正代しょうだいに佐田さたの海うみは正代しょうだいが「巻まき落おとし」。

▽妙義みょうぎ龍りゅうに琴きん勝かち峰ほうは琴きん勝かち峰ほうが「押し出おしだし」で勝かちました。

▽阿武あぶ咲さきに竜りゅう電でんは竜りゅう電でんが「肩透かたすかし」。

▽遠藤えんどうに玉たま鷲わしは遠藤えんどうが「引き落ひきおとし」。

玉たま鷲わしは負け越まけこしました。

▽翠みどり富士ふじに高安たかやすはタカ安やすが「はたき込こみ」。

▽北きた勝富かつとみ士しに隆たかしの勝かちは隆たかしの勝かちが「はたき込こみ」。

▽王おう鵬ほうに北きたの若わかは王おう鵬ほうが「押し出おしだし」。

▽熱海あたみ富士ふじに平戸ひらど海かいは熱海あたみ富士ふじが「寄り切よりきり」で勝ち越かちこしました。

▽宇良うらに翔しょう猿さるは翔しょう猿さるが「はたき込こみ」。

▽明生めいせいに錦木にしきぎは錦木にしきぎが「下手へた投なげ」。

▽阿おもね炎ほのおに朝あさ乃山やまは朝あさ乃山やまが「突き落つきおとし」で勝ち越かちこしました。

▽新しん入幕にゅうまくの尊みこと富士ふじに若わか元春もとはるは尊みこと富士ふじが「寄り切よりきり」で勝かって1敗はいを守まもりました。

▽大栄おおえ翔しょうに大だいの里さとは大だいの里さとが「はたき込こみ」。

大栄おおえ翔しょうは負け越まけこしました。

▽大関おおぜき 貴き景勝けいしょうに新しん大関おおぜき 琴きんノ若わかは貴き景勝けいしょうが「送り出おくりだし」で勝ち越かちこしを決きめ、角番かどばんを脱だっしました。

▽豪ごうノ山やまに大関おおぜき 豊昇ほうしょう龍りゅうは豊昇ほうしょう龍りゅうが「すくい投なげ」で3敗はいを守まもりました。

▽大関おおぜき 霧島きりしまに金峰きんぽう山さんは金峰山みたけやまが「寄り切よりきり」で勝かちました。

力士りきしの談話だんわ

新しん入幕にゅうまく力士りきしとして110年ねんぶりの優勝ゆうしょうに前進ぜんしんした尊みこと富士ふじは「少すこしでも止とまったら絶対ぜったいに勝かてないので、とにかく自分じぶんから攻せめた。体からだが動うごいたし、無我むが夢中むちゅうだった」と振り返ふりかえりました。

12日にち目めに大関おおぜき・豊昇ほうしょう龍りゅうに敗やぶれて初はつ黒星くろぼしを喫きっした後のち、兄弟子あにでしの横綱よこづな・照あきらノ富士ふじから「上位じょうい陣じんには立ち合たちあいだけでは通用つうようしない。少すこしでも技術ぎじゅつで勝かてるように」とアドバイスをもらったということです。

勝かてば優勝ゆうしょうが決きまる23日にちの一番いちばんに向むけては、「勝かっても負まけても自分じぶんの相撲すもうを取とる」と意気込いきごみを話はなしました。

3敗はいを守まもった豊昇ほうしょう龍りゅうは「いい相撲すもうが取とれてよかった。体からだの動うごきもいいし、疲つかれもない。星ほしを落おとしていけない気持きもちはある。残のこり2日にちも集中しゅうちゅうして頑張がんばるだけだ」と話はなしていました。

同おなじく3敗はいを守まもった大だいの里さとは、2場所ばしょ連続れんぞくとなったふた桁けた勝利しょうりについて「先さき場所ばしょから番付ばんづけを大おおきく上あげてふた桁けた勝かててうれしい。一番いちばん一番いちばん、目めの前まえに集中しゅうちゅうしてやるだけだ。貪欲どんよくにがんばっていきたい」と話はなしていました。

4敗はいに後退こうたいした新しん大関おおぜき・琴きんノ若わかは「結果けっかがすべてだ。何なにもない」とことば少すくなでした。

平幕ひらまくの錦にしき富士ふじは幕内まくうちで1年ねんぶりに勝ち越かちこし、「長ながかった。家族かぞくや付け人つけびと、自分じぶんのために尽力じんりょくしてくれる人ひとに申し訳もうしわけない気持きもちだった。きょうは喜よろこびたい」と話はなしていました。