尊富士はこの春場所、スピードあふれる一気の攻めを生かした相撲で13勝2敗の成績を収め、新入幕としては大正3年の元関脇・両國以来、110年ぶりの優勝を果たしました。
一夜明けた25日、尊富士は大阪市内で記者会見し「夢のまた夢だったので、まさかここまでできるとは思っていなかった。15日間やってよかった」と心境を話しました。
14日目の取組で右の足首を痛めた尊富士は、千秋楽の休場を考えたということですが、兄弟子の横綱・照ノ富士から「お前ならやれる。記録ではなくて記憶に残りたいんだろう。このチャンスはもう戻ってこない」と言われて出場することを決めたということです。
尊富士は「スイッチが入って第二の自分がいるみたいに急に歩けるようになった。自分で自分が怖かった」と笑顔を見せました。
そして、初優勝を決めた千秋楽の一番については「気持ちで負けたくなかった。自分の手で優勝をつかみたかったので自分から動こうと思っていた」と振り返りました。
今後に向けては「優勝の景色は何回見てもいい。チャンスを逃さないように必死にやっていきたい。とにかく自分を信じてやるしかない」と意気込みを話しました。