タイ下院かいんは２７日にち、同性同士どうせいどうしの結婚けっこんを法制化ほうせいかする法案ほうあんを４００対たい１０の賛成多数さんせいたすうで可決かけつした。

法案ほうあんが成立せいりつするにはさらに上院じょういんで可決かけつされ、国王こくおうが承認しょうにんする必要ひつようがある。この過程かていに数すうカ月げつかかる見通みとおしだ。

同性婚どうせいこんが法制化ほうせいかされれば、東南とうなんアジアの国くにとしては初はじめて、アジア全体ぜんたいでは２０１９年ねんの台湾たいわん、２３年ねんのネパールに続つづく３例目れいめとなる。

推進派すいしんはの議員ぎいんは２７日にち、「われわれは今いま、タイ社会しゃかいを永遠えいえんに変かえる新あらたな歴史れきしを書かいている」「社会しゃかいの状況じょうきょうは変かわった。法律ほうりつが現状げんじょうに追おいつく時ときだ」と述のべた。

法案ほうあんにはすべての主要政党しゅようせいとうが賛同さんどうし、アジアで性的少数者せいてきしょうすうしゃに最もっとも優やさしい国くにのひとつとしての評価ひょうかがさらに固かたまった。

ただし性的少数者せいてきしょうすうしゃらは、法律ほうりつで差別さべつが禁止きんしされても、保守的ほしゅてきなタイ社会しゃかいで偏見へんけんや暴力ぼうりょくを受うけることは多おおいと訴うったえている。

タイの憲法裁判所けんぽうさいばんしょは２０２０年ねん、結婚けっこんを男女間だんじょかんに限定げんていする現行法げんこうほうは合憲ごうけんとの判断はんだんを下くだしていた。

昨年さくねんの総選挙そうせんきょでは、第だい１党とうとなった革新系かくしんけいの前進党ぜんしんとうなど、複数ふくすうの主要政党しゅようせいとうが公約こうやくのひとつに婚姻こんいんの平等びょうどうを掲かかげたが、前進党ぜんしんとうは保守派ほしゅはに阻はばまれて連立政権れんりつせいけんを樹立じゅりつできなかった。

とはいえ、保守派ほしゅはと連立れんりつを組くんだ貢献党こうけんとうのセター首相しゅしょうも、同性婚法制化どうせいこんほうせいかの法案ほうあんを議会ぎかいで審議しんぎすることを約束やくそく。世界的せかいてきな性的少数者せいてきしょうすうしゃのイベント「ワールドプライド」の２０２８年ねんの開催地かいさいちとして首都しゅとバンコクが名乗なのりを上あげることにも、支持しじを表明ひょうめいしたと伝つたえられている。