KADOKAWAにサイバー攻撃こうげき ハッカー集団しゅうだんが闇やみサイトで犯行はんこう声明せいめい

KADOKAWAは今月こんげつ8日にちグループ会社かいしゃのデータセンターのサーバーが身代金みのしろきん型がたのコンピューターウイルス＝ランサムウエアによるサイバー攻撃こうげきを受うけるなどしてシステム障害しょうがいが発生はっせいし、「ニコニコ動画どうが」や書籍しょせきの出版しゅっぱんといったグループ全体ぜんたいの事業じぎょうに影響えいきょうが出でています。

27日にち午後ごご、「BlackSuit」を名乗なのるハッカー集団しゅうだんがネット上じょうの闇やみサイトでKADOKAWAのネットワークに侵入しんにゅうし、データを盗ぬすみ取とったと主張しゅちょうする犯行はんこう声明せいめいを出だしたことがわかりました。

サイトを確認かくにんしたセキュリティー関係かんけい者しゃによりますと、データは事業じぎょう計画けいかくやユーザーに関かかわる情報じょうほうなどあわせて1.5テラバイト分ぶんで、身代金みのしろきんの支払しはらいに応おうじなければ来月らいげつ1日にちにもすべてのデータを公開こうかいすると主張しゅちょうしていると言いうことです。

これについてKADOKAWAはNHKの取材しゅざいに対にたいして「現時点げんじてんで当社とうしゃとしてお答おこたえできることはありません」とした上うえで、「情報じょうほう漏ろうえいについては外部がいぶの専門せんもん機関きかんなどの支援しえんを受うけて調査ちょうさを進すすめていて、クレジットカードについては社内しゃないで情報じょうほうを保管ほかんしておらず、漏ろうえいはありません。来月らいげつ中ちゅうには、より正確せいかくな情報じょうほうが得えられる見通みとおしで、判明はんめい次第しだい、公表こうひょうします」などとしています。

ハッカー集団しゅうだん「BlackSuit」とは

KADOKAWAに対にたいしてサイバー攻撃こうげきを行おこなったとネット上じょうの闇やみサイトで主張しゅちょうしているのは「BlackSuit」と名乗なのるハッカー集団しゅうだんです。

ランサムウエアを使つかったサイバー犯罪はんざいグループの動向どうこうに詳くわしい三井みつい物産ぶっさんセキュアディレクションの吉川よしかわ孝志たかしさんによりますと、このグループは去年きょねん5月つきごろから活動かつどうが確認かくにんされていて、世界中せかいじゅうの企業きぎょうや組織そしきにサイバー攻撃こうげきを仕掛しかけているとされています。

手口てぐちは身代金みのしろきん要求ようきゅう型がたのコンピューターウイルス「ランサムウエア」を使つかった攻撃こうげきで、標的ひょうてきとなった組織そしきのデータなどを暗号あんごう化かし、事業じぎょうを立たちゆかなくさせた上うえ、解除かいじょと引き換ひきかえに身代金みのしろきんを要求ようきゅうします。

これまでに医療いりょうや教育きょういくそれに金融きんゆうなど幅広はばひろい業界ぎょうかいが標的ひょうてきとなっていますが多おおくはアメリカで、日本にっぽんが被害ひがいを受うけた事例じれいは確認かくにんされていないということです。

吉川よしかわさんは、「個別こべつ事案じあんへのコメントは差し控さしひかえる」とした上うえで一般いっぱん的てきなランサムウエアの対策たいさくについて、リモートからアクセスできる機器ききを把握はあくして見直みなおすこと、端末たんまつやソフトウエアを最新さいしんの状態じょうたいに保たもつことなどをあげています。

また、重要じゅうようなデータは定期ていき的てきにバックアップすること、攻撃こうげきを受うけた際さいの手順てじゅんや計画けいかくを事前じぜんに決きめておくことも大切たいせつだとしています。