また前日に女子1500メートルで代表に内定した中長距離のエース、田中希実選手が、すでに内定している5000メートルで優勝しました。
このほか陸上の花形、男子100メートルは、準決勝が行われています。
NHKでは午後4時半から総合テレビで中継しています。
女子100mハードル 福部真子が参加標準記録突破し決勝へ
女子100メートルハードル準決勝で、日本記録保持者の福部真子選手がみずからの記録に0秒02に迫る12秒75の好記録をマークしました。28歳の福部選手は、パリオリンピックの参加標準記録、12秒77を突破したため、30日の決勝で優勝すれば、初めてのオリンピック代表に内定します。
福部選手はと充実した表情で振り返りました。決勝に向けてはと力強く話していました。
この種目では、去年のアジア大会で銅メダルを獲得した25歳の田中佑美選手も、自己ベストを更新する12秒85のタイムをマークして決勝進出を決めたほか、東京オリンピック代表で、元日本記録保持者の寺田明日香選手も決勝に進みました。
【準決勝 結果】女子100mハードル(参加標準記録 12.77)
【1組】
▽6.本田 怜 13.24
▽7.田中 きよの 13.38
▽途中棄権.梅原 紗月
【2組】
▽4.田中 陽夏莉 13.22
▽5.鈴木 美帆 13.48
▽6.福井 有香 13.52
▽7.玉置 菜々子 13.53
▽8.鎌田 咲季 13.57
豊田兼 男子110mハードルを棄権 2種目での五輪ならず
男子400メートルハードルで28日にパリオリンピックの代表に内定した豊田兼選手が2種目目の代表内定を目指して臨んだ男子110メートルハードルの準決勝をハムストリングの違和感のため棄権しました。
豊田選手は29日に行われた予選4組で13秒52のタイムで1着でフィニッシュしましたが、準決勝を棄権したことで2種目でのオリンピック出場の可能性はなくなりました。
【準決勝 結果】男子110mハードル(派遣標準記録 13.27)
【1組】
▽4.古谷 新太 13.69
▽5.樋口 隼人 13.73
▽6.宮崎 匠 13.90
▽7.高橋 佑輔 13.95
▽棄権.豊田 兼
【2組】
▽6.徳岡 凌 13.64
▽7.西 徹朗 13.79
▽8.似内 陸斗 14.29
女子5000m 田中希実が圧勝 この日2レース目で
女子5000メートル決勝では、すでにこの種目でパリオリンピック出場を内定している中長距離のエース、田中希実選手が後続を引き離して優勝しました。800メートルの予選に続く、この日2レース目でしたが、強さをみせました。
【決勝 結果】女子5000m
▽2.山本 有真 15:34.64
▽3.森 智香子 15:35.78
▽4.加世田 梨花 15:36.59
▽5.信櫻 空 15:40.15
▽6.楠 莉奈 15:40.33
▽7.菅田 雅香 15:41.07
▽8.五島 莉乃 15:41.25
▽9.樺沢 和佳奈 15:46.52
▽10.兼友 良夏 15:48.05
▽11.高島 由香 15:48.18
▽12.下田平 渚 15:52.29
▽13.佐藤 早也伽 15:52.75
▽14.田浦 英理歌 15:53.40
▽15.吉川 侑美 15:55.18
▽16.川口 桃佳 16:08.80
▽17.水本 佳菜 16:11.68
▽18.大森 菜月 16:13.86
▽19.保坂 晴子 16:14.79
▽20.木村 友香 16:19.35
女子800m 久保凛が田中希実を抑えトップで決勝へ
女子800メートル予選で注目のを果たしました。久保選手はサッカーの久保建英選手のいとこで、去年、高校1年で全国高校総体の800メートルで優勝し、ことしはシニアの大会でも優勝するなど急成長を遂げる注目の若手です。
29日に行われた日本選手権の女子800メートル予選で、3組に出場した久保選手は序盤から力強い走りでトップに立つと同じ組で走った田中希実選手などとのスパート勝負にも競り勝ち、2分3秒60のタイムで1着でフィニッシュしました。
久保選手は全体トップのタイムで30日の決勝に進みと話しました。
【予選 結果】女子800m(参加標準記録 1:59.30)
【1組】
▽3.江藤 咲 2:05.43
▽4.長谷川 麻央 2:05.55
▽5.西田 有里 2:06.28
▽6.後藤 夢 2:06.61
▽7.綾野 千優 2:07.56
▽8.康本 花梨 2:08.93
▽9.安藤 百夏 2:11.17
【2組】
▽4.山田 はな 2:04.79
▽5.内山 成実 2:07.28
▽6.鈴木 美呼 2:07.92
▽7.中村 美宇 2:09.00
▽8.窪 美咲 2:12.70
【3組】
▽4.北村 夢 2:06.11
▽5.亀井 咲里 2:06.29
▽6.渡部 鈴夏 2:06.53
▽7.原 華澄 2:07.99
▽8.樫原 沙紀 2:10.98
▽9.ヒリアー 紗璃苗 2:12.47
男子800m予選 高校生の落合晃が日本記録に迫る
男子800メートルの予選で高校3年生の落合晃選手が日本記録にあと0秒07に迫る1分45秒82の好タイムをマークしました。
落合選手は、滋賀県の高校に通う3年生で中学から陸上を始め、ことしの5月の大会では1分46秒54の自己ベストをマークし、この種目の20歳以下の日本記録を更新していました。
29日は日本選手権の800メートルで予選の1組に出場し、積極的な走りで1分45秒82のタイムでフィニッシュし、全体トップで30日の決勝に進みました。
このタイムは日本記録にあと0秒07に迫る好タイムで落合選手はと息を切らしながら笑顔で話していました。決勝は、パリオリンピックの参加標準記録、1分44秒70を突破して、優勝することを目指しているということでと力強く意気込みを話しました。
【予選 結果】男子800m(参加標準記録 1:44.70)
【1組】
▽5.高村 比呂飛 1:50.62
▽6.松本 純弥 1:51.03
▽7.山田 蒼志郎 1:52.14
▽8.花村 拓人 1:53.79
▽9.前川 優月 1:54.11
【2組】
▽3.源 裕貴 1:49.88
▽4.山崎 優希 1:50.02
▽5.安倍 優紀 1:50.08
▽6.金子 魅玖人 1:50.45
▽7.石元 潤樹 1:50.67
▽8.北村 魁士 1:50.88
▽9.二見 優輝 1:52.38
【3組】
▽3.東 秀太 1:49.83
▽4.橋本 真宙 1:49.85
▽5.寺西 満輝 1:50.09
▽6.薄田 健太郎 1:50.31
▽7.高梨 有仁 1:50.58
▽8.立迫 大徳 1:51.98
▽9.瀬戸口 大地 1:58.53
《3日目の主な結果》
【予選 結果】男子400m(参加標準記録 45.00)
【1組】
▽5.眞々田 洸大 46.69
▽6.大林 督享 47.36
▽7.森 周志 47.66
▽8.佐藤 恵斗 49.71
【2組】
▽3.岩崎 立来 47.07
▽4.山本 嶺心 47.10
▽5.壹岐 元太 47.45
▽6.友田 真隆 47.54
▽7.川北 脩斗 47.62
▽欠場.西 裕大
【3組】
▽3.伊東 利来也 46.66
▽4.吉川 崚 46.77
▽5.原田 真聡 47.01
▽6.今泉 堅貴 47.14
▽7.メルドラム アラン 47.21
▽8.新垣 颯斗 47.53
【予選 結果】女子200m(参加標準記録 22.57)
【1組】
▽5.松林 玲佳 24.33
▽6.奥野 由萌 24.38
▽7.税田 ジェニファー璃美 24.69
▽8.田島 美春 24.86
【2組】
▽3.三浦 愛華 24.28
▽4.井戸 アビゲイル風果 24.39
▽5.児島 柚月 24.40
▽6.岩田 優奈 24.44
▽7.吉田 紗弓 24.93
▽欠場.山形 愛羽
【3組】
▽3.藏重 みう 24.49
▽4.吉永 葉月 24.62
▽5.山越 理子 24.75
▽6.兒玉 芽生 24.76
▽7.久保山 晴菜 25.14
▽欠場.森山 静穂
《大会3日目 注目は》
男子走り幅跳び 決勝(参加標準記録8m27cm)
▽橋岡優輝選手(8m36cm)
▽城山正太郎選手(8m40cm)
東京オリンピックで6位に入賞した橋岡選手はすでに参加標準記録を突破。今大会での代表内定に最も近い存在です。アメリカを拠点に、持ち味の助走スピードの向上と踏み切りのタイミングに磨きをかけてきました。5月には「ようやく納得がいく助走に近づいて来た」と手応えを話していました。一方、去年の日本選手権を制した日本記録保持者の城山選手が、参加標準記録を突破するような跳躍を見せられるのかにも注目です。
男子100m 予選・準決勝(参加標準記録10秒00)
▽柳田大輝選手(10秒02)
▽坂井隆一郎選手(10秒02)
▽桐生祥秀選手(9秒98)
▽小池祐貴選手(9秒98)
陸上の花形種目、男子100メートルは、去年の世界選手権で決勝に残ったサニブラウン選手がすでに代表に内定していて、日本勢に残された枠はあと2つです。ともに9秒台に迫るタイムを持ち、勢いのある坂井選手と柳田選手の走りに注目です。また、元日本記録保持者で、28歳になった桐生選手や、海外を拠点に強化を進めてきた小池選手といった9秒台のタイムを持つ選手がどこまでコンディションを整えてスタートラインに立てるのかも、勝負の行方を左右しそうです。オリンピックではメダル獲得をねらう400メートルリレーの代表を選ぶ上でも重要なレースとなります。
男子400m予選(参加標準記録45秒00)
▽佐藤拳太郎選手(44秒77)
▽佐藤風雅選手(44秒88)
▽中島佑気ジョセフ選手(45秒04)
29歳の佐藤拳太郎選手は去年の世界選手権で日本記録を32年ぶりに更新しました。佐藤風雅選手も同じ大会で、日本選手3人目の44秒台をマークするなど、過去最高レベルとも言える争いとなっているのが男子400メートルです。すでに参加標準記録を満たしているこの2人の対決が最大の注目ですが、中島選手はそこに割って入る実力を持っています。今大会に向けては、アメリカで武者修行を行ってきました。オリンピックでは史上初めてのメダル獲得を狙う1600メートルリレーの代表メンバーを決める上でも大切なレースを誰が制するのか、今大会のポイントのひとつです。
田中希実 わずか3時間の間に2つのレースに登場
中長距離のエース、田中希実選手は前日の1500メートルで参加標準記録を突破して優勝し、すでに内定している5000メートルと合わせて、2大会連続で2種目での代表内定を決めました。大会3日目は、わずか3時間のうちに800メートルの予選と5000メートルの決勝のレースを走ります。
女子800メートルで田中選手と同じ組には、高校2年の久保凛選手がエントリー。去年、高校1年ながらインターハイを制した久保選手は、ことしはシニアの大会でも優勝するなど急成長しています。サッカーの久保建英選手のいとことしても話題を集めました。あこがれという田中選手とどんな走りを見せるか楽しみです。
男子110mハードル 予選・準決勝(参加標準記録13秒27)
▽村竹ラシッド選手(13秒04)
▽野本周成選手(13秒20)
▽高山峻野選手(13秒10)
すでに代表に内定している泉谷選手の日本記録13秒04に並ぶタイムを持つのが村竹選手。まだタイムが安定しないところがありますが、持ち味のフィジカルを生かした力強い走りで代表に内定できればパリオリンピックでのメダル獲得もねらえる実力を持っています。参加標準記録を突破している野本選手や13秒10の自己ベストを持つ高山選手など実力者の中で誰が抜け出すのか、勝負の行方に注目です。
《3日目 競技予定》
★は決勝種目
【トラック競技】
▽13:00 女子 100mH 予選
▽13:55 男子 110mH 予選
▽14:30 男子 100m 予選
▽15:25 女子 800m 予選
▽15:45 男子 800m 予選
▽16:10 女子 400mH 予選
▽16:30 女子 200m 予選
▽16:50 男子 400m 予選
▽17:15 女子 100mH 準決勝
▽17:35 男子 110mH 準決勝
★17:55 女子 5000m 決勝
▽18:20 男子 100m 準決勝
【跳躍競技】
★14:50 男子 棒高跳 決勝
★16:10 男子 走幅跳 決勝
【投てき競技】
★12:15 男子 円盤投 決勝
★16:35 男子 やり投 決勝
☆五輪の内定条件は
パリオリンピックの陸上のトラックとフィールド種目では、すでに、去年の世界選手権の成績などから5人の選手が内定しています。
▽女子やり投げ:北口榛花選手
▽女子5000メートル:田中希実選手
▽男子100メートル:サニブラウン アブデル・ハキーム選手
▽男子110メートルハードル:泉谷駿介選手
▽男子3000メートル障害:三浦龍司選手
があります。
◆すでに参加標準記録を突破している選手
=今大会の優勝が条件
◆去年の世界選手権で入賞している選手
=今大会の順位に関係なく参加標準記録を満たした時点で内定
ただ、この条件を満たせなくても、世界ランキングなどで日本選手権のあとに代表に内定する可能性は残されています。それでも今大会でなるべく高い順位に入ることが重要になります。
NHK放送予定(29日)
【総合】午後4:30~午後6:45