西半球で今週、皆既月食中に満月が真っ赤に染まる「ブラッドムーン」が観測される。天文サイト「アーススカイ」によると、アフリカ西部や西欧、北米と南米、オーストラリア東部、ニュージーランド、ロシア東部などで観測可能となる見通し。時間帯は13日夜から14日午前にかけてで、住む場所によって異なるという。月食は地球が太陽と月の間に来て、三つの天体がほぼ一直線に並ぶときに発生する。地球を真ん中に挟むため、月は地球の影に入り込むことになる。宇宙におけるこうした天体の並びは「朔望(さくぼう)」と呼ばれる。米航空宇宙局(NASA)によると、月は「本影」と呼ばれる地球の影の最も暗い部分に入ると、赤みがかった色合いを帯びる。月食を指す「ブラッドムーン」という呼び名はこれに由来する。皆既月食のピークは米東部標準時の14日午前2時26分(日本時間午後4時26分)に始まり、約1時間続くが、その前後に多くの興奮が待ち受けている。双眼鏡や望遠鏡があれば観測体験は確実に向上するものの、月食の観察に特別な機器は必要ない。満月を肉眼で見ても目に害はないことから、特別な月食用の眼鏡は不要だ。