東京 江戸川区の
住宅で
住人の
男性を
殺害したとして
近くの
中学校の
教諭が
逮捕された
事件で、
現場の
住宅から
教諭のものとみられる
血痕が
付いたマスクが
見つかっていたことが、
捜査関係者への
取材で
分かりました。
教諭は逮捕前の事情聴取に対し「以前、男性の家に入った時に鼻血を出した」などと話していましたが、警視庁は説明には不自然な点があるとみて詳しい状況を調べています。
ことし2月、江戸川区の住宅で住人の山岸正文さん(63)が血を流して倒れているのが見つかり、警視庁は、江戸川区立の中学校教諭、尾本幸祐容疑者(36)を山岸さんの顔や首などを刃物で切りつけるなどして殺害した疑いで逮捕しました。
調べに対し黙秘しているということです。
この事件で、現場の住宅から尾本容疑者のものとみられる血痕の付いたマスクが見つかっていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
山岸さんには10か所以上の傷があったほか、抵抗するなどしてもみ合ったような痕もみられ、その際に容疑者が出血した可能性があるということです。
一方、捜査関係者によりますと、尾本容疑者は逮捕前の任意の事情聴取に対し「以前、山岸さんに呼び止められ荷物を運ぶよう頼まれたことがある」と話していたということです。
また「家に入った時に鼻血を出した。『血の付いたマスクは捨てておく』と山岸さんに言われ、マスクを渡した」とも説明していたということです。
警視庁は、現場の状況などから説明には不自然な点があるとみていて、盗み目的で侵入し鉢合わせした山岸さんを殺害したとみて詳しい状況を調べています。
勤務先の中学校で保護者向けの説明会
尾本容疑者の
勤務先の
中学校では11
日夜、
保護者向けの
説明会が
開かれました。
非公開で開かれた説明会は11日夜7時からおよそ30分間行われ、参加した複数の保護者によりますと、校長から事件の概要のほか、生徒や保護者、教職員の精神面のサポート方法などについて説明されたということです。
保護者からは今後の学校生活に関する懸念や、みずから不安などを相談できない生徒へのサポートを求める声が上がったということです。
中学2年の生徒の母親は「子どもが『尾本容疑者の体育の授業を受けていた』と話したので心配になって参加した。子どもたちはまだ中学生なので事件を受けて誰を信用すればいいか分からなくなるのではないかと心配だが、心理カウンセラーを配置するなどの対応をしてくれると説明があり安心できた」と話していました。
特別支援学級に通う生徒の父親は「子どもたちが通常の学校生活や地域生活に戻ることが第一だと思うので、そのためのケアを適切に行ってもらいたい」と話していました。