旧きゅう統一とういつ教会きょうかい “教団きょうだんに返金へんきん求もとめない”念書ねんしょは無効むこう 最高裁さいこうさいが初はつ判断はんだん

献金けんきん勧誘かんゆうの違法いほう性せいや教団きょうだんの責任せきにんなど 高裁こうさいで審理しんりやり直やりなおし命めいじる

原告げんこくの女性じょせいは、長野ながの県けんに住すんでいた元もと信者しんじゃの母親ははおやが違法いほうな勧誘かんゆうで高額こうがくな献金けんきんなどをさせられたとして、母親ははおやとともに教団きょうだんと信者しんじゃに賠償ばいしょうを求もとめる裁判さいばんを起おこしました。

裁判さいばんを起おこす2年ねん前まえの2015年ねん、母親ははおやが86歳さいの時ときに「教団きょうだんに返金へんきんを求もとめない」などとする念書ねんしょを書かき、動画どうがにも収おさめられていたことから、1審しんと2審しんは訴うったえを退しりぞけました。

母親ははおやは裁判さいばん中ちゅうに亡なくなり、娘むすめが上告じょうこくしていました。

11日にちの判決はんけつで最高さいこう裁判所さいばんしょ第だい1小しょう法廷ほうていの堺さかい徹とおる裁判さいばん長ちょうは、「母親ははおやは半年はんとし後ごには認知にんち症しょうと診断しんだんされ、合理ごうり的てきな判断はんだんをすることが困難こんなんな状態じょうたいだった。信者しんじゃらは念書ねんしょの締結ていけつを終始しゅうし主導しゅどうし、判断はんだんが難むずかしい母親ははおやの状態じょうたいを利用りようして一方いっぽう的てきに大おおきな不利益ふりえきを与あたえた。念書ねんしょは無効むこうだ」と指摘してきしました。

また、母親ははおやの献金けんきんが1億おく円えんを超こえているなどの状況じょうきょうについて、「異例いれいと評価ひょうかでき、母親ははおやの生活せいかつに無視むししがたい影響えいきょうを及およぼすものだ」と述のべました。

一方いっぽう、献金けんきんの勧誘かんゆうが違法いほうかどうかについては、「寄付きふ者しゃの属性ぞくせいや家庭かてい環境かんきょう、教団きょうだんとの関かかわり方かたなどについて、多角たかく的てきな観点かんてんから検討けんとうすることが求もとめられる」などとして、東京とうきょう高等こうとう裁判所さいばんしょで審理しんりをやり直やりなおすよう命めいじました。

旧きゅう統一とういつ教会きょうかいの献金けんきんをめぐる裁判さいばんで最高裁さいこうさいが判決はんけつを出だしたのは初はじめてで、同様どうようの裁判さいばんに影響えいきょうする可能かのう性せいがあります。

旧きゅう統一とういつ教会きょうかい “主張しゅちょうの正ただしさ 差し戻さしもどし審理しんりでも主張しゅちょうする”

最高さいこう裁判所さいばんしょの判決はんけつについて、旧きゅう統一とういつ教会きょうかい＝世界せかい平和へいわ統一とういつ家庭かてい連合れんごうは、「これまでの地裁ちさい、高裁こうさいが事実じじつと証拠しょうこに基もとづき出だされてきた判決はんけつが、差し戻さしもどしという結果けっかになったことは残念ざんねんでなりません。今後こんごも主張しゅちょうの正ただしさを差し戻さしもどしの審理しんりでも主張しゅちょうしていく」とコメントしています。