「君が代」訴訟 “元教諭の不採用は違法” 大阪府の敗訴確定 - Easy News

大阪おおさかの府立ふりつ高校こうこうの元もと教諭きょうゆが定年ていねん後ごの再さい任用にんようを希望きぼうした際さい、君が代きみがよの斉唱せいしょうで起立きりつする命令めいれいに従したがうかどうか確認かくにんされたうえ、不ふ採用さいようとなったとして大阪おおさか府ふに賠償ばいしょうを求もとめた裁判さいばんで、最高さいこう裁判所さいばんしょは府ふの上告じょうこくを退しりぞけ、不ふ採用さいようは違法いほうだとして300万まん円えん余あまりの賠償ばいしょうを命めいじた判決はんけつが確定かくていしました。

大阪おおさかの府立ふりつ高校こうこうの教諭きょうゆだった梅原うめはら聡さとしさんは、平成へいせい28年ねん12月つきに定年ていねん後ごの再さい任用にんようを希望きぼうし、その後そのご、君が代きみがよの斉唱せいしょうで起立きりつすることを含ふくむ上司じょうしの命令めいれいに従したがうかどうか校長こうちょうから意向いこう確認かくにんされた末すえ、不ふ採用さいようとなったため「憲法けんぽうで保障ほしょうされた思想しそうや良心りょうしんの自由じゆうを侵害しんがいされた」として、府ふに賠償ばいしょうを求もとめていました。

梅原うめはらさんは現役げんえきの教員きょういんだった際さい、君が代きみがよの起立きりつ斉唱せいしょうをしなかったとして戒告かいこくの懲戒ちょうかい処分しょぶんを2回かい受うけていました。

1審しんは訴うったえを退しりぞけましたが、2審しんの大阪おおさか高等こうとう裁判所さいばんしょは去年きょねん、不ふ採用さいようの判断はんだんについて「梅原うめはらさんよりも重おもい『減給げんきゅう』の懲戒ちょうかい処分しょぶんを過去かこに受うけた別べつの教員きょういんは再さい任用にんようされているなど、合理ごうり性せいを欠かいた対応たいおうで違法いほうだ」として、府ふに対にたいし300万まん円えん余あまりの賠償ばいしょうを命めいじました。

一方いっぽう、起立きりつを含ふくむ命令めいれいに従したがうかどうか意向いこうを確認かくにんしたことは、違法いほうではないと判断はんだんしました。

判決はんけつを不服ふふくとして府ふ側がわが上告じょうこくしていましたが、最高さいこう裁判所さいばんしょ第だい1小しょう法廷ほうていの安やす浪なみ亮介りょうすけ裁判さいばん長ちょうは17日にちまでに退しりぞける決定けっていをし、府ふに賠償ばいしょうを命めいじた2審しんの判決はんけつが確定かくていしました。

大阪おおさか府ふ「主張しゅちょうが認みとめられず誠まことに残念ざんねん」

大阪おおさか府ふは「主張しゅちょうが認みとめられず誠まことに残念ざんねんです。今後こんごの対応たいおうについては検討けんとうを進すすめます」とコメントしています。

原告げんこくの代理人だいりにん「評価ひょうかできる」

2審しんの判決はんけつが確定かくていしたことについて原告げんこくの代理人だいりにんの谷たに次郎じろう弁護士べんごしは「最高裁さいこうさいが上告じょうこくを認みとめず、高裁こうさい判決はんけつが確定かくていしたことは評価ひょうかできる。この判決はんけつは教員きょういんだけにとどまらず、公務員こうむいん全体ぜんたいの再さい任用にんようについて影響えいきょうがあると思おもう」と話はなしていました。