平成31年3月、豊田市で同じ小学校に通う6年生の女子児童2人がマンションから飛び降りて死亡し、市の教育委員会は自殺とみて検討委員会を設置して原因などの調査を行いました。
おととし6月に結果がまとまりましたが遺族は調査が不十分だなどとして継続を求め、市は再調査チームを設置して調査を続け29日、その結果を公表しました。
この中で検討委員会による当初の調査では学校でいじめがあったことを認めたものの、自殺との関連はなかったと結論づけていたことを明らかにしました。
しかし再調査の中で同じ学年だった児童全員にアンケートを行うなどした結果、複数の児童から悪口を言われたり無視されたりしていたことなど、検討委員会が認定していたより多くのいじめが確認されたということです。
これを踏まえ再調査チームは検討委員会の結論を改め「直接の原因ではないものの、いじめと自殺との関連性は否定できない」とする結論をまとめました。
豊田市教育委員会の山本浩司教育長は「安心・安全であるはずの学校でいじめが起きてしまい教職員の認識が甘く、組織として対応できなかったことについて心よりおわび申し上げます」と話しました。
一方、2人の遺族はコメントを発表し、このうちの1人は「いじめが新たに明らかになり、自殺に至った経緯がわかるようになりました。加害児童に事実と向き合わせ、振り返る機会として指導していただきたい。今回の調査から学び同じ思いをする子ども、親が生まれないような世の中になることを願います」としています。