東京女子医科大学の
キャンパスの
施設建設をめぐる
背任事件で、
大学から
建築士に
不正な
報酬を
支払わせたとして
逮捕された
元理事長が、
足立区の
病院建設をめぐっても
同じ建築士に
多額の
報酬を
支払わせ、
このうちおよそ5000
万円を
自分に
還流させていた
疑いが
あることが
捜査関係者への
取材でわかりました。
東京女子医科大学の元理事長、岩本絹子容疑者(78)は東京・新宿区にあるキャンパスの施設建設をめぐって、大学の「建築アドバイザー」の肩書を持つ建築士の口座に実態のない業務への報酬として大学から資金を振り込ませ、1億1700万円の損害を与えたとして13日、背任の疑いで逮捕され、15日検察庁に送られました。
認否は明らかにされていません。
警視庁は建築士側に振り込まれた資金のうちおよそ3700万円が引き出され、側近の大学の元職員を通じて、現金の形で元理事長に還流していたとみています。
同じ建築士には、2022年に荒川区から足立区に移転した医療センターの建設をめぐってもおよそ1億5000万円が大学から支払われていますが、このうちおよそ5000万円が元理事長に還流していた疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。
警視庁はこの医療センターの建設についても建築士の業務に実態が無かった可能性があり、元理事長が、あらかじめ自分に還流させる金額を取り決めた上で支払いの決定を主導していたとみて捜査しています。