日本新闻: G7サミット【1日目】開幕ゼレンスキー大統領が一部参加へ

G7サミット＝主要しゅよう7か国かこく首脳しゅのう会議かいぎは、イタリアでさきほど、日本にっぽん時間じかんの夕方ゆうがたから始はじまりました。

初日しょにちはウクライナ情勢じょうせいなどについて意見いけんを交かわし、制裁せいさいで凍結とうけつしたロシア中央ちゅうおう銀行ぎんこうの資産しさんを活用かつようしたウクライナ支援しえんで合意ごういを目指めざすことにしています。

G7サミット開幕かいまく

G7サミットは、イタリア南部なんぶプーリア州しゅうで、現地げんち時間じかんの13日にち午前ごぜん11時半じはんごろ日本にっぽん時間じかんの13日にち午後ごご6時半じはんごろから始はじまりました。

最初さいしょのセッションはアフリカや気候きこう変動へんどうなどを議論ぎろんし、そのあとは中東ちゅうとうやウクライナ情勢じょうせいについて意見いけんを交かわす予定よていで、ウクライナをめぐる議論ぎろんには、ゼレンスキー大統領だいとうりょうも一部いちぶ参加さんかします。

G7は、今回こんかいのサミットでウクライナへの新あらたな支援しえん策さくとして、制裁せいさいで凍結とうけつしたロシア中央ちゅうおう銀行ぎんこうの資産しさんの活用かつようで合意ごういを目指めざしています。

資産しさんの活用かつようを巡めぐっては、アメリカが利子りしから得えられる将来しょうらいの収益しゅうえきも含ふくめ最大さいだい500億おくドル、日本にっぽん円えんにして7兆ちょう8000億おく円えん以上いじょうを支援しえんにあてたいとしていますが、12日にち、フランス大統領だいとうりょう府ふは、ことし末まつまでにウクライナに500億おくドルを支援しえんすることでG7の方針ほうしんが固かたまったと明あきらかにしました。

また、今回こんかいのサミットでは、中国ちゅうごくが軍事ぐんじ転用てんよう可能かのうな物資ぶっしをロシアに輸出ゆしゅつし、ロシアの軍需ぐんじゅ産業さんぎょうを支援しえんしているという懸念けねんについても協議きょうぎする見通みとおしです。

ロシアの侵攻しんこうが長期ちょうき化かし、欧米おうべい側がわで支援しえん疲づかれも指摘してきされる中なか、G7として、引き続ひきつづきウクライナを一致いっちして支援しえんする姿勢しせいを打ち出うちだせるかが焦点しょうてんとなっています。

＜G7サミット議論ぎろんの焦点しょうてんは＞

ロシアの凍結とうけつ資産しさんの活用かつよう

2022年ねん2月つきにロシアがウクライナを軍事ぐんじ侵攻しんこうしたことを受うけ、欧米おうべいや日本にっぽんなどはそれぞれの国内こくないにあるロシアの個人こじんや企業きぎょうの資産しさんを凍結とうけつする経済けいざい制裁せいさいを科かしてきました。

このうち個人こじんについてはプーチン政権せいけんに近ちかい「オリガルヒ」と呼よばれる富豪ふごうなどが抱かかえる預金よきんや別荘べっそう、それに豪華ごうか船せんなどが対象たいしょうとなり、資産しさん凍結とうけつなどの総額そうがくは、2023年ねん3月つきの時点じてんでおよそ580億おくドル、日本にっぽん円えんにして9兆ちょう1000億おく円えん以上いじょうに上のぼっています。

今回こんかい、焦点しょうてんとなっているのは欧米おうべいや日本にっぽんがそれぞれの国内こくないで凍結とうけつしたロシア中央ちゅうおう銀行ぎんこうが保有ほゆうする2850億おくドル、日本にっぽん円えんにして44兆ちょう円えん規模きぼの資産しさんです。

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは「ロシアによってウクライナは破壊はかいされた。ロシアが代償だいしょうを払はらわなければならない」などとして凍結とうけつした資産しさんをウクライナ支援しえんにあてるよう、くりかえし欧米おうべい側がわに求もとめてきました。

G7は凍結とうけつ資産しさんの扱あつかいについて協議きょうぎを続つづけ、先月せんげつ開ひらかれたG7財務ざいむ相しょう・中央ちゅうおう銀行ぎんこう総裁そうさい会議かいぎでは資産しさんそのものではなく、利子りしから得えられる収益しゅうえきを活用かつようすることについて集中しゅうちゅう的てきな議論ぎろんが行おこなわれました。

アメリカの提案ていあんや思惑おもわく

アメリカ議会ぎかいによりますとロシアの凍結とうけつ資産しさんおよそ2850億おくドルのうち、アメリカの管轄かんかつ下かには40億おくドルから50億おくドルがあるとみられています。

軍事ぐんじ侵攻しんこうが長引ながびき「支援しえん疲づかれ」も指摘してきされる中なか、アメリカではことし4月つき、ロシアの資産しさんを没収ぼっしゅうしてウクライナ支援しえんに活用かつようすることを可能かのうにする法律ほうりつが成立せいりつしました。

法律ほうりつでは「ロシアの資産しさんの没収ぼっしゅうや転用てんようを行おこなうアメリカ政府せいふの取り組とりくみは同盟どうめい国こくや友好国ゆうこうこくとともに行おこなわれるべきだ」としてG7やEUなどと連携れんけいして行おこなうべきだとしています。

ブリンケン国務こくむ長官ちょうかんは先月せんげつウクライナを訪問ほうもんした際さいに「プーチン大統領だいとうりょうが破壊はかいしたものについては、ロシアが費用ひようを負担ふたんしなければならない」と述のべ、凍結とうけつ資産しさんを支援しえんにあてる必要ひつよう性せいを強調きょうちょうしました。

一方いっぽうでヨーロッパの一部いちぶの国くにからは、資産しさんそのものを没収ぼっしゅうすることへの懸念けねんの声こえがあがっています。

このためアメリカは新あらたな案あんとして、制裁せいさいで凍結とうけつしたロシア中央ちゅうおう銀行ぎんこうの資産しさんの利子りしから得えられる将来しょうらいの収益しゅうえきも活用かつようしてウクライナの支援しえんにあてることをG7各国かっこくに提案ていあんしました。

アメリカはこの案あんにより世界せかい全体ぜんたいで最大さいだい500億おくドル、日本にっぽん円えんにして7兆ちょう8000億おく円えん以上いじょうを調達ちょうたつしてウクライナの支援しえんに充あてたいとしています。

資産しさんそのものを支援しえんにあてることに比くらべ、額がくは小ちいさくなりますが、ウクライナに対にたいしてできるだけ早はやく支援しえんすることを優先ゆうせんさせ、ヨーロッパに歩み寄あゆみよった形かたちです。

凍結とうけつ資産しさん大半たいはんはEUに

EUによりますと、ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこう後ごに欧米おうべいや日本にっぽんなどで凍結とうけつされたロシアの中央ちゅうおう銀行ぎんこうの資産しさんは、2600億おくユーロ、日本にっぽん円えんにして44兆ちょう円えん規模きぼに上のぼります。

このうち3分ぶんの2以上いじょうの2100億おくユーロ、日本にっぽん円えんにして35兆ちょう円えん規模きぼがEUにあり、ベルギーにある決済けっさい機関きかん「ユーロクリア」などで管理かんりされています。

EUは凍結とうけつされた資産しさんの利子りしから1年ねんごとに得えられる収益しゅうえきは多おおくて30億おくユーロ、日本にっぽん円えんにして5000億おく円えんあまりに上のぼると見込みこんでいて、先月せんげつ、収益しゅうえきの90％をウクライナへの軍事ぐんじ支援しえんにあてることなどで合意ごういしています。

G7の議長ぎちょう国こくでもあるイタリア政府せいふ関係かんけい者しゃは、EUが資産しさんの凍結とうけつを続つづけるには半年はんとしごとにすべての加盟かめい国こくの合意ごういが必要ひつようなことから長期ちょうきにわたって収益しゅうえきを活用かつようする支援しえん策さくを実現じつげんするためには、解決かいけつすべき点てんも少すくなくないと指摘してきしています。

イタリアが差し押さしおさえた資産しさん

欧米おうべいが凍結とうけつしたロシアの資産しさんの中なかには今回こんかいのG7サミットの議題ぎだいになっている中央ちゅうおう銀行ぎんこうの資産しさんのほかにも、プーチン政権せいけんに近ちかい「オリガルヒ」と呼よばれる富豪ふごうなどが抱かかえている不動産ふどうさんや高級こうきゅうヨットなどの資産しさんも含ふくまれます。

このうちイタリアでは財務ざいむ警察けいさつがおととし3月つき、北東ほくとう部ぶのトリエステでロシアの富豪ふごうに関係かんけいがあるとみられる世界せかい最大さいだい級きゅうの高級こうきゅうヨットを差し押さしおさえたと発表はっぴょうしました。

また、おととし4月つきには別べつのロシアの富豪ふごうが所有しょゆうする西部せいぶのサルデーニャ島とうにある豪邸ごうていを差し押さしおさえました。

資産しさん価値かちは1億おくユーロ以上いじょう、日本にっぽん円えんで169億おく円えん以上いじょうにのぼるとしています。

ロシアの凍結とうけつ資産しさん専門せんもん家かの見解けんかいは

フランスの経営けいえい大学院だいがくいんの教授きょうじゅで3年ねん前まえまでドイツ財務省ざいむしょうで金融きんゆう政策せいさくなどを担当たんとうしていたアーミン・シュタインバッハ氏しは制裁せいさいで凍結とうけつしているロシアの中央ちゅうおう銀行ぎんこうの資産しさんそのものを没収ぼっしゅうしてウクライナへの支援しえんに使つかうことは、法的ほうてきに認みとめられない可能かのう性せいが高たかいと指摘してきします。

一方いっぽう、資産しさんの利子りしから得えられる収益しゅうえきは、資産しさんを管理かんりする決済けっさい機関きかんのものとみなされるため法的ほうてきなリスクが低ひくく、活用かつようが可能かのうだとの見解けんかいを示しめしています。

そして一連いちれんの議論ぎろんの背景はいけいについて「アメリカとEUが置おかれた厳きびしい状況じょうきょうを示しめしていると言いえる。アメリカやEUは国内こくないでウクライナ支援しえんへの支持しじが十分じゅうぶんにないなか、ウクライナが死活しかつ的てきに必要ひつようとしている資金しきんを探さがしている」と話はなし、アメリカやEUがウクライナ支援しえんに政府せいふの財源ざいげん以外いがいの利用りようを迫せまられていることのあらわれだと指摘してきします。

また、アメリカが凍結とうけつした資産しさんから将来しょうらい得えられる収益しゅうえきも含ふくめ最大さいだいで500億おくドル、日本にっぽん円えんで7兆ちょう8000億おく円えんを融資ゆうししたい考かんがえを示しめしていることについて「ウクライナにかなりの金額きんがくを生み出うみだせるため、よい解決かいけつ策さくかもしれないが、戦争せんそうがいつ終おわるかわからないというリスクが伴ともなう。近ちかく戦争せんそうが終おわって、収益しゅうえきが無なくなったときに、EUやアメリカは自分じぶんたちで融資ゆうしを保証ほしょうする必要ひつようがある」として、戦争せんそうが終おわった場合ばあいには凍結とうけつした資産しさんの解除かいじょを迫せまられ、G7は財政ざいせい負担ふたんを強しいられるおそれがあるという見方みかたを示しめしています。

中国ちゅうごくメーカーの過剰かじょう生産せいさん

今回こんかいのサミットでは、懸念けねんが強つよまっている中国ちゅうごくメーカーによる電気でんき自動車じどうしゃなどの過剰かじょう生産せいさん問題もんだいについて、G7で結束けっそくし、中国ちゅうごくをけん制けんせいする姿勢しせいをどう打ち出うちだすかも焦点しょうてんです。

中国ちゅうごくの過剰かじょう生産せいさんをめぐっては、アメリカが先月せんげつ、中国ちゅうごく製せいの電気でんき自動車じどうしゃへの関税かんぜいをことし中ちゅうに現在げんざいの4倍ばいの100％に引き上ひきあげるほか、太陽光たいようこう発電はつでんの設備せつびは25％から50％に、半導体はんどうたいは来年らいねんまでに25％から50％にそれぞれ引き上ひきあげると発表はっぴょうしています。

また、EU＝ヨーロッパ連合れんごうも、中国ちゅうごくから輸入ゆにゅうされるEV＝電気でんき自動車じどうしゃについて、暫定ざんてい的てきに最大さいだいで38.1％の関税かんぜいを上乗うわのせする方針ほうしんを発表はっぴょうしています。

先月せんげつ下旬げじゅんに行おこなわれたG7財務ざいむ相しょう・中央ちゅうおう銀行ぎんこう総裁そうさい会議かいぎでは、共同きょうどう声明せいめいのなかに過剰かじょう生産せいさん問題もんだいについて「G7各国かっこくの労働ろうどう者しゃや産業さんぎょう、経済けいざい的てきな強きょうじん性せいを損そこなう中国ちゅうごくの非ひ市場しじょう的てきな政策せいさくや慣行かんこうについて懸念けねんを表明ひょうめいする」といった内容ないようが盛り込もりこまれました。

今回こんかいのサミットでは、G7で結束けっそくし、中国ちゅうごくをけん制けんせいする姿勢しせいをどう打ち出うちだすかが焦点しょうてんで、調整ちょうせいが進すすめられています。

また、ウクライナ支援しえんに向むけて、ロシアの凍結とうけつ資産しさんから得えられる利子りしなどの利益りえきをどう活用かつようするかについても議論ぎろんされる予定よていで具体ぐたい策さくを示しめせるかも注目ちゅうもくされます。

経済けいざい安全あんぜん保障ほしょう

G7プーリアサミットでは、「経済けいざい安全あんぜん保障ほしょう」をテーマにした議論ぎろんも行おこなわれ、中国ちゅうごくを念頭ねんとうに、特定とくていの国くにや地域ちいきの製品せいひんに過度かどに依存いぞんしないサプライチェーン＝供給きょうきゅう網もうの構築こうちくなどをめぐって、一致いっちできるかが注目ちゅうもくされます。

太陽光たいようこうパネルや半導体はんどうたいなどの分野ぶんやでは、中国ちゅうごくを念頭ねんとうに、特定とくていの国くにや地域ちいきの製品せいひんが不当ふとうに安やすい価格かかくで輸出ゆしゅつされ、競争きょうそう上じょう、優位ゆういになっているとして、その対応たいおう策さくが課題かだいとなっています。

今回こんかいのサミットで、日本にっぽんは、特定とくていの国くにや地域ちいきに過度かどに依存いぞんしないサプライチェーンを構築こうちくするため、製品せいひんの調達ちょうたつにあたっては、環境かんきょう対策たいさくや人権じんけん上じょうの配慮はいりょなど価格かかく以外いがいの面めんも重視じゅうしするよう訴うったえる方針ほうしんで、G7として一致いっちできるかが注目ちゅうもくされます。

また、禁輸きんゆなどの措置そちで相手あいて国こくに圧力あつりょくをかけるいわゆる「経済けいざい的てき威圧いあつ」に対抗たいこうするメッセージも打ち出うちだせないか、調整ちょうせいが進すすめられています。

一方いっぽう、貿易ぼうえきをめぐる紛争ふんそう解決かいけつの制度せいどで機能きのう不全ふぜんが続つづいているWTO＝世界せかい貿易ぼうえき機関きかんの改革かいかくについては、「年内ねんないに完全かんぜんに機能きのうする制度せいどの実現じつげん」を目指めざすことを改あらためて確認かくにんする見通みとおしです。

生成せいせいAI

G7サミットでは、開発かいはつや利用りようが急きゅう拡大かくだいする生成せいせいAIをめぐっても議論ぎろんが交かわされる見通みとおしです。

会議かいぎで採択さいたくされる予定よていの首脳しゅのう宣言せんげんには、G7各国かっこくがAIの安全あんぜん性せいに関にかんする認証にんしょう制度せいどの創設そうせつに取り組とりくむことを盛り込もりこむ方向ほうこうで、調整ちょうせいが進すすめられていることがわかりました。

生成せいせいAIをめぐっては、文書ぶんしょや画像がぞうの作成さくせいなどさまざまな業務ぎょうむの省力しょうりょく化かにつながることが期待きたいされる一方いっぽうで、著作ちょさく権けんの侵害しんがいや偽にせ情報じょうほうを拡散かくさんするリスクなどが指摘してきされています。

G7では、去年きょねんの広島ひろしまサミットで共通きょうつうのルール作づくりを目指めざす枠組わくぐみとなる、「広島ひろしまAIプロセス」の立たち上あげに合意ごういしたほか、開発かいはつ者しゃを対象たいしょうに、AIの能力のうりょくや限界げんかいを明確めいかくにすることや、AIが作成さくせいしたコンテンツかどうかを利用りよう者しゃが見分みわけられる手段しゅだんの開発かいはつ・導入どうにゅうなどを求もとめる「行動こうどう規範きはん」をとりまとめています。

こうした中なかで、関係かんけい者しゃによりますと、今回こんかいのG7サミットの首脳しゅのう宣言せんげんでは、「行動こうどう規範きはん」を守まもってAIの開発かいはつに取り組とりくむ組織そしきを認証にんしょうする新あらたな制度せいどの創設そうせつに各国かっこくが取り組とりくむことを盛り込もりこむ方向ほうこうで調整ちょうせいが進すすめられていることがわかりました。

日本にっぽんとしては、「広島ひろしまAIプロセス」を主導しゅどうしてきた立場たちばから、議長ぎちょう国こくのイタリアなど各国かっこくとも連携れんけいしながら、今後こんご、具体ぐたい的てきな仕組しくみの詳細しょうさいを議論ぎろんしていくことにしています。

温室おんしつ効果こうかガスの削減さくげん対策たいさく

今回こんかいのサミットでは、温室おんしつ効果こうかガスの削減さくげん対策たいさくも主要しゅような議題ぎだいとなります。

脱だつ炭素たんその実現じつげんとエネルギーの安定あんてい供給きょうきゅうを両立りょうりつさせる観点かんてんから、石炭せきたん火力かりょく発電はつでんの削減さくげんなどをめぐってどのようなメッセージを打ち出うちだせるかが注目ちゅうもくされます。

脱だつ炭素たんそに向むけた課題かだいの1つとなっている石炭せきたん火力かりょく発電はつでんの削減さくげんをめぐっては、廃止はいしを急いそぎたいヨーロッパの国々くにぐにと、排出はいしゅつ削減さくげんの対策たいさくを講こうじたうえで、一定いっていの活用かつようは必要ひつようだとする日本にっぽんとの間まで、意見いけんの隔へだたりがあります。

ことし4月つきに行おこなわれたG7気候きこう・エネルギー・環境かんきょう相しょう会合かいごうでは、温室おんしつ効果こうかガスの削減さくげん対策たいさくが講こうじられていない石炭せきたん火力かりょく発電はつでんについて、「2030年代ねんだい前半ぜんはんか、世界せかいの平均へいきん気温きおんの上昇じょうしょうを1.5度どに抑おさえるための目標もくひょうに沿そう形かたちで段階だんかい的てきに廃止はいしする」ことで合意ごういしていて、今回こんかいも意見いけんが交かわされるものとみられます。

また、太陽光たいようこうや風力ふうりょくなどの再生さいせい可能かのうエネルギーでは、2030年ねんまでに世界せかい全体ぜんたいの発電はつでん容量ようりょうを3倍ばいに引き上ひきあげる目標もくひょうを達成たっせいするための取り組とりくみについて、議論ぎろんが行おこなわれる見通みとおしです。

原子力げんしりょくについては、原発げんぱつを活用かつようしていくとする日本にっぽんやアメリカ、フランスと“脱だつ原発げんぱつ”を実現じつげんするドイツとの間まで政策せいさくの違ちがいがあり、日本にっぽんとしては、原発げんぱつを推進すいしんする国々くにぐにとの間まで、原子力げんしりょくの活用かつようや技術ぎじゅつ開発かいはつなどで協力きょうりょくを確認かくにんしたい考かんがえです。