セーヌ川がわに許容水準超きょようすいじゅんちょうす大腸菌だいちょうきん、水泳すいえいには危険きけんレベル　パリ五輪ごりん

オリンピックの開幕かいまくが迫せまるフランス・パリで、トライアスロンなどの会場かいじょうとなるセーヌ川がわの大腸菌だいちょうきんが依然いぜんとして許容水準きょようすいじゅんを上回うわまわる日ひが多おおく、安全あんぜんに泳およげる状況じょうきょうではないことが、市しの検査けんさで明あきらかになった。

パリ市しが行おこなった水質検査すいしつけんさの結果けっか、トライアスロン競技きょうぎの会場かいじょうとなるアレクサンドル３世橋せいばしの大腸菌だいちょうきんは、６月がつ３日みっか～７月がつ２日ふつかにかけての３０日にちのうち２２日にちで許容限度きょようげんどを上回うわまわり、選手せんしゅに重大じゅうだいな健康被害けんこうひがいを生しょうじさせる可能性かのうせいがあることが分わかった。

それでも当局とうきょくは、ここ数週間すうしゅうかんで気象条件きしょうじょうけんが改善かいぜんして水質すいしつは向上こうじょうしていると説明せつめいし、オリンピックに問題もんだいはないと強調きょうちょう。パリのアントワーヌ・ギルー副市長ふくしちょうは１０日とおか、ＣＮＮの電話取材でんわしゅざいに「この季節きせつらしい天候てんこうになっている」「セーヌ川がわの水質すいしつは良好りょうこうだ」と語かたった。

水質検査すいしつけんさでは、雨あめが降ふるとセーヌ川がわの大腸菌だいちょうきんが急増きゅうぞうすることが裏付うらづけられている。

前日ぜんじつに雨あめが降ふった６月がつ３０日にちのアレクサンドル３世橋せいばしは、水みず１００ミリリットルあたりの大腸菌だいちょうきんコロニー形成単位けいせいたんい（ＣＦＵ）が２０００前後ぜんごと、世界せかいトライアスロン基準きじゅんで「良好りょうこう」とされる水準すいじゅんの２倍ばいだった。

世界せかいトライアスロン大会規則たいかいきそくによると、ＣＦＵが１０００を超こえた場合ばあい、医療委員会いりょういいんかいがゴーサインを出ださない限かぎり、トライアスロンの水泳すいえいは中止ちゅうししなければならない。

パリオリンピックの開会式かいかいしきは２６日にち、流ながれが強つよすぎなければセーヌ川がわで行おこなわれる。６月がつ２４日にじゅうよっかに予定よていされていたリハーサルは、大雨おおあめのため川かわの流ながれが激はげしかったことから中止ちゅうしになった。

セーヌ川がわは１００年以上ねんいじょうにわたり、水質汚染すいしつおせんを理由りゆうに遊泳ゆうえいが禁止きんしされていた。