23日午後1時半ごろ、東京 品川区戸越の2階建ての住宅で「焦げ臭いにおいがしてドアに鍵がかかっている」と親族から消防に通報がありました。
消防隊が到着したときには火は消えていたということで、焼けたのは1階の床およそ3平方メートルでした。
警視庁によりますと、1階の寝室で4人が死亡しているのが見つかったほか、40代の男性1人が煙を吸って病院に運ばれましたが、意識はあるということです。
亡くなったのは、30代の女性と2歳の男の子、4歳の女の子、それに小学1年生の女の子の親子4人とみられ、捜査関係者によりますと、いずれも刃物による切り傷があるということです。
警視庁は救助された男性から話を聞くなどして詳しい状況を調べています。
午後2時ごろにNHKのへリコプターが上空から撮影した映像では、戸越銀座商店街近くに複数の消防車両が止まり現場とみられる建物にホースがのびているのが確認できます。
消防隊員が現場を慌ただしく行き来していますが、煙や火があがっているようすは確認できません。
「火や煙は見えず 何が起きているのかわからない」
現場付近にある精肉店の従業員の女性は「戸越銀座商店街から細い路地を1本入ったところに消防が向かっていきましたが、火や煙は見えず、においもしません。消防車は何台も走っていますが、何が起きているのかわからない状況です」と話していました。
火事があった住宅の隣にある神社の70代の女性は「パトカーのサイレンが鳴ったときにちょうど神社にいましたが、煙も炎も見えませんでした。テレビを見てもしかしたらと思い、慌てて見に行くと窓が開いていました。激しく燃えたというより、中の何かが燃えて灰が床にたまっているという感じでした」と話しました。
また、住人のことについては「言い争う声は聞いたことがなく、近所ともトラブルなどはありませんでした」と話していました。