【詳細しょうさい】日にち中ちゅう韓かん首脳しゅのう会議かいぎ終了しゅうりょう 共同きょうどう宣言せんげんを採択さいたく

日にち中ちゅう韓かん3か国かこくの首脳しゅのう会議かいぎは27日にちソウルで午前ごぜん10時じから1時間じかん余あまり開ひらかれました。

日にち韓かん関係かんけいの冷え込ひえこみや新型しんがたコロナウイルスなどの影響えいきょうで2019年ねん12月つき以来いらい開ひらかれておらず、およそ4年ねん半はんぶりの開催かいさいとなります。

会議かいぎのあと、3首脳しゅのうはそろって共同きょうどう記者きしゃ発表はっぴょうに臨のぞみ、ユン大統領だいとうりょうは「3か国かこくの協力きょうりょくの基盤きばんは相互そうごの理解りかいと信頼しんらいだ。そのためには頻繁ひんぱんに会あって意思いし疎通そつうを図はからなければならない」と述のべました。

その上うえで「私わたしたちは透明とうめいで予測よそく可能かのうな貿易ぼうえき投資とうし環境かんきょうをつくり、安全あんぜんなサプライチェーンを構築こうちくすることにした。環境かんきょう問題もんだいなどにも協力きょうりょくしながらともに対応たいおうしていく」と述のべました。

また「北きたが予告よこくしたいわゆる衛星えいせいの打ち上うちあげは、明白めいはくな国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいの決議けつぎ違反いはんであり、国際こくさい社会しゃかいが断固だんことして対応たいおうしなければならない」と指摘してきしました。

そして、3首脳しゅのうが共同きょうどう宣言せんげんを採択さいたくしたことを明あきらかにし「宣言せんげんには3か国かこくが地域ちいきの平和へいわと繁栄はんえいのため緊密きんみつに協力きょうりょくしていく意思いしが盛り込もりこまれた」と述のべ、成果せいかを強調きょうちょうしました。

岸田きしだ首相しゅしょう 共同きょうどう記者きしゃ発表はっぴょうでの発言はつげん

共同きょうどう発表はっぴょうで岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、3か国かこくのプロセスの再さい活性かっせい化かを確固かっこたるものにする重要じゅうような機会きかいになったなどと成果せいかを強調きょうちょうし、日本にっぽんが議長ぎちょうを務つとめる次回じかいの会議かいぎに向むけて、さらなる関係かんけい発展はってんに尽力じんりょくしていく考かんがえを示しめしました。

この中なかで岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、今回こんかいの首脳しゅのう会議かいぎについて「国際こくさい社会しゃかいは多様たようで複雑ふくざつかつ相互そうごに関連かんれんし合あう課題かだいと対峙たいじし少子しょうし高齢こうれい化かのように日にち中ちゅう韓かん3か国かこくに共通きょうつうする大おおきな課題かだいも存在そんざいする。このような中なか、4年ねん半はんぶりに開催かいさいされる今回こんかいのサミットで、地域ちいきの平和へいわと繁栄はんえいに大おおきな責任せきにんを共有きょうゆうする3か国かこくの間まで、幅広はばひろい分野ぶんやで協力きょうりょくを進すすめていく決意けついを再さい確認かくにんした」と述のべました。

そして、3か国かこくのFTA＝自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていの交渉こうしょうをめぐり、「経済けいざい分野ぶんやでは自由じゆうで公正こうせいな国際こくさい経済けいざい秩序ちつじょの維持いじ・強化きょうかの重要じゅうよう性せいを指摘してきした。貿易ぼうえき・投資とうし双方そうほうで深ふかいつながりのある日にち中ちゅう韓かん3か国かこくの間まで、ハイレベルな規律きりつを含ふくめ、未来みらい志向しこうの日にち中ちゅう韓かんFTAのあり方ありかたについて率直そっちょくな意見いけん交換こうかんを行おこなっていきたい」と述のべました。

地域ちいきや国際こくさい情勢じょうせいをめぐり「北朝鮮きたちょうせんが人工じんこう衛星えいせいの打ち上うちあげを予告よこくしたことに関にかんし、仮かりに発射はっしゃを強行きょうこうすれば国連こくれん安保理あんぽり決議けつぎに違反いはんするもので、強つよく中止ちゅうしを求もとめる旨むねを述のべた。その上うえで北朝鮮きたちょうせんの非核ひかく化かと朝鮮ちょうせん半島はんとうの安定あんていが日にち中ちゅう韓かん3か国かこくの共通きょうつう利益りえきである点てんを改あらためて確認かくにんした。また拉致らち問題もんだいの即時そくじ解決かいけつに向むけた支援しえんを求もとめ、理解りかいを得えた」と説明せつめいしました。

さらに来年らいねんから2年間ねんかんを「文化ぶんか交流こうりゅう年ねん」に位置いちづけ、3か国かこくの大学だいがく間かん交流こうりゅうや観光かんこうを通つうじた人的じんてき交流こうりゅうを促進そくしんしていくことでも合意ごういしたと明あきらかにしました。

中国ちゅうごく李り首相しゅしょう 共同きょうどう記者きしゃ発表はっぴょうでの発言はつげん

共同きょうどう記者きしゃ発表はっぴょうで中国ちゅうごくの李り強つよし首相しゅしょうは「中国ちゅうごくは一貫いっかんして朝鮮ちょうせん半島はんとうの平和へいわと安定あんていを維持いじし半島はんとう情勢じょうせいの政治せいじ的てきな解決かいけつプロセスを進すすめることに力ちからを尽つくしてきた。われわれは関係かんけい国こくが自制じせいし事態じたいをさらに複雑ふくざつ化かさせないことを望のぞむ」と述のべました。

【動画どうが】記者きしゃ解説かいせつ

3首脳しゅのうの会議かいぎ冒頭ぼうとうの発言はつげん

岸田きしだ首相しゅしょう“3か国かこくの協力きょうりょくに改あらためて光ひかりをあて輝かがやかせていきたい”

会議かいぎの冒頭ぼうとう、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは「われわれは歴史れきしの転換てんかん点てんに立たっており、国際こくさい情勢じょうせいもこれまでになく厳きびしさを増ましている。日にち中ちゅう韓かんは、文化ぶんかや長ながい歴史れきしを共有きょうゆうする隣国りんごくで、3か国かこくのGDPは世界せかいの2割わりを超こえるなど、地域ちいきや世界せかいの安定あんていと繁栄はんえいに対にたいする責任せきにんはますます大おおきくなっている」と指摘してきしました。

その上うえで「地域ちいきや国際こくさい社会しゃかいがひ益ひえきする形かたちで3か国かこくの協力きょうりょくを拡大かくだいし、国際こくさい社会しゃかいを分断ぶんだんと対立たいりつではなく協調きょうちょうに導みちびくため、互たがいに知恵ちえを出だしていかなければならない。きょう日にち中ちゅう韓かん協力きょうりょくは新あたらしい再さいスタートを切きる。いかに今いまの時代じだいにふさわしい具体ぐたい的てき協力きょうりょくをさらに進すすめることができるか、議論ぎろんを深ふかめたい。将来しょうらい世代せだいのため、3か国かこくの協力きょうりょくに、いま改あらためて光ひかりをあて、それをさらに輝かがやかせていきたい」と述のべました。

さらに「北朝鮮きたちょうせんは、またも人工じんこう衛星えいせいの打ち上うちあげを予告よこくしたが、仮かりに発射はっしゃを強行きょうこうすれば、国連こくれん安保理あんぽり決議けつぎ違反いはんで、北朝鮮きたちょうせんに対にたいして強つよく中止ちゅうしを求もとめる。きょうは北朝鮮きたちょうせん情勢じょうせいをはじめとする国際こくさい情勢じょうせい、国際こくさい経済けいざい秩序ちつじょの強化きょうかなどについても3か国かこくの意思いし疎通そつうを強化きょうかする機会きかいとしたい」と述のべました。

中国ちゅうごく 李り首相しゅしょう 3か国かこく協力きょうりょくを推進すいしん 日にち韓かんとアメリカの連携れんけいをけん制けんせい

会議かいぎの冒頭ぼうとう、中国ちゅうごくの李り強つよし首相しゅしょうは「4年ねんあまり3か国かこくの協力きょうりょくは感染かんせん症しょうなどさまざまな影響えいきょうで停滞ていたいしたが、今いまようやく正常せいじょうな軌道きどうに戻もどった」と述のべました。

そのうえで「われわれの間まで協力きょうりょくを模索もさくし、互たがいに利益りえきを得えることへの願ねがいは変かわらない」と述のべ、今回こんかいの首脳しゅのう会議かいぎを機きにいっそう協力きょうりょくを推進すいしんしていきたい考かんがえを示しめしました。

一方いっぽうで、李り首相しゅしょうは3か国かこくの協力きょうりょくを進すすめる上うえで「相互そうご尊重そんちょうと信頼しんらいを堅持けんじするには誠実せいじつに対話たいわし、世界せかいの多極化たきょくかを推し進おしすすめる必要ひつようがあり、陣営じんえいを作つくることに反対はんたいしなければならない」と述のべ、日にち韓かん両国りょうこくが中国ちゅうごくと対立たいりつするアメリカと連携れんけいを深ふかめる動うごきをけん制けんせいしました。

また李り首相しゅしょうは「経済けいざい貿易ぼうえき問題もんだいの政治せいじ化かや保護ほご主義しゅぎ、デカップリングなどに反対はんたいし経済けいざいのグローバル化かと自由じゆう貿易ぼうえきを守まもるべきだ」とも述のべ、中国ちゅうごくのEV＝電気でんき自動車じどうしゃなどの新しんエネルギー関連かんれんの製品せいひんに対にたいする欧米おうべいの規制きせいの動うごきをけん制けんせいしました。李り首相しゅしょうの冒頭ぼうとう発言はつげんの中なかで、北朝鮮きたちょうせんについての言及げんきゅうはありませんでした。

韓国かんこく ユン大統領だいとうりょう 北朝鮮きたちょうせん予告よこく“地域ちいきや世界せかいの平和へいわと安定あんてい損そこなう”

会議かいぎの冒頭ぼうとう、議長ぎちょう国こくを務つとめる韓国かんこくのユン・ソンニョル大統領だいとうりょうは「3か国かこくのリーダーが新型しんがたコロナという共通きょうつうの危機ききを乗り越のりこえてこの場ばに一堂いちどうに会かいしたことは、国民こくみんや国際こくさい社会しゃかいにとって大おおきな意味いみを持もつ。ことしは韓かん日にち中ちゅうの協力きょうりょくが25周年しゅうねんを迎むかえる年としであり、より意義いぎ深ふかい」と述のべました。

その上うえで「3か国かこくの国民こくみんが肌はだで感かんじられる実質じっしつ的てきな協力きょうりょく策さくを追求ついきゅうし、未来みらいの世代せだいが活発かっぱつに交流こうりゅうできる環境かんきょうをつくり、協力きょうりょくの安定あんてい性せいや持続じぞく性せいも強固きょうこにしていかなければならない。2国こく間かん関係かんけいで解決かいけつが難むずかしい問題もんだいも、3か国かこくの協力きょうりょくを通をつうじて解決かいけつできるだろう」と指摘してきしました。

一方いっぽう、ユン大統領だいとうりょうは北朝鮮きたちょうせんについて「この首脳しゅのう会議かいぎが開催かいさいされるきょう未明みめいにいわゆる衛星えいせいの打ち上うちあげを予告よこくした。弾道だんどうミサイル技術ぎじゅつを使つかったすべての発射はっしゃは、国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいの決議けつぎに真っ向まっこうから違反いはんし、地域ちいきや世界せかいの平和へいわと安定あんていを損そこなうものだ」と非難ひなんしました。

そして「北きたが国際こくさい社会しゃかいの警告けいこくにもかかわらず発射はっしゃを強行きょうこうするなら、これに断固だんことして対応たいおうすべきだ」と強調きょうちょうしました。