アメリカの
トランプ大統領は、
新型コロナウイルスへの
対応をめぐり
中国寄りだと
批判してきた
WHO=
世界保健機関に対する
資金の
拠出を、
WHOの
対応を
検証する
間、
停止する
考えを
明らかにしました。
トランプ大統領は14
日の
記者会見で「
WHOの
新型コロナウイルスへの
対応を
検証する
間、
資金拠出を
停止するよう
指示を
出す」と
述べ、
WHOに対する
資金の
拠出を
一時的に
停止する
考えを
明らかにしました。
その理由についてトランプ大統領は、アメリカが、ことし1月、感染拡大防止のため中国からの入国を禁止する措置を発表したのに対し、WHOが反対したことを挙げ「WHOによる最も危険な決定の1つだ」と述べました。
そして、WHOは世界に対して何が起きているか情報を伝える義務があるとしたうえで「WHOは基本的な義務を怠った。責任をとらなければならない」と述べWHOの対応を検証すべきだと主張しました。
WHOをめぐっては、アメリカ議会で与党・共和党を中心に中国寄りだという批判が強く、トランプ大統領としては強硬な姿勢を示した形ですが野党・民主党やメディアからはトランプ大統領の初動が遅かったという批判も相次いでいてこうした批判をかわすねらいもあるとみられます。
民主党は批判「みずからの失敗への批判をかわすため」
WHO=世界保健機関への資金拠出の停止について、野党・民主党の全国委員会は声明を出し、感染拡大の要因はトランプ政権の初動対応の遅れだと指摘したうえで、今回の決定を批判しました。
声明では「トランプ大統領はみずからの失敗への批判をかわすために世界をさらなる危険にさらそうとしている。しかし、アメリカ国民は真実を知っている。数か月もの間、中国の『透明性』を称賛し、警告を無視していたのはトランプ大統領だ」として、みずからの失敗を隠すためWHOに責任転嫁しようとしていると非難しました。