気象庁によりますと、日本時間の30日午前4時ごろ、インドネシアのルアング火山で大規模な噴火が発生し、噴煙が上空およそ1万9000メートルまで上がりました。
大規模な噴火が起きると、気圧波による津波が発生することがあります。
気象庁は、おととし、南太平洋・トンガの海底火山で起きた大規模な噴火で日本でも潮位の変化が確認されたことを踏まえ、海外で同じような規模の噴火が発生した場合、潮位の変化に関する情報を発信することにしています。
午前8時30分現在、日本や海外の観測点で目立った潮位の変化は観測されていないということです。
気象庁は引き続き日本への影響を調べるとともに今後の情報に注意するよう呼びかけています。
ルアング火山のある島の対岸の住民「噴石降っている」
ルアング火山のある島の対岸のタグランダン島で宿泊施設を経営する38歳の女性は、NHKの取材に対し「ルアング火山が噴火し、噴石が降ってきている。これから避難する」と話していました。
2022年トンガの海底火山噴火踏まえ情報発信 気象庁
おととし1月の南太平洋・トンガの海底火山で起きた大規模な噴火で日本でも潮位の変化が確認されたことを踏まえ、気象庁は海外で同じような規模の噴火が発生した場合、潮位の変化に関する情報を発信します。
具体的には海外で噴煙の高さが上空1万5000メートルに達する大規模な噴火が起きた場合、
▽地震に伴うものとは異なる「津波」が発生するおそれがあることや
▽海外で観測された潮位の変化を伝えるほか、
▽国内では潮位が基準に達した時点ですみやかに警報や注意報を発表するとしています。
インドネシア当局 ルアング火山 警戒呼びかけ
インドネシアの北スラウェシ州にあるルアング火山について、インドネシア当局は、今月17日に大規模な噴火が確認されたあと、継続的に警戒を呼びかけています。
当局によりますと、日本時間の30日午前3時35分ごろ噴火が確認されたということで、火口から半径6キロ以内には立ち入らないよう呼びかけるとともに、その範囲内にいる住民はただちに避難するよう呼びかけています。
またルアング火山がある島の対岸の島に対しては、津波の可能性にも注意するよう呼びかけています。
今月17日の噴火の際には、ルアング火山がある島の住民およそ800人が別の島などに避難していました。