コロンビア大学では、キャンパス内にテントを張って抗議するデモを続けていた学生たちに対し、先月29日、大学側が期限を設けて「退去しない学生は停学処分にする」と通告しました。
これに反発する参加者の一部は翌日、ガラスをたたき割るなどして建物のひとつに侵入し、占拠しました。
現地の30日夜、日本時間の5月1日午前、大学側の要請を受けて大勢の警察官が窓などから建物内に入り、占拠していたデモの参加者の強制排除に乗り出しました。
現場ではデモの参加者を連行するバスが通過した直後に抗議活動を支持する人と警察官がもみ合いになるなど、緊迫した状況が続き、アメリカの各メディアは合わせて数十人が逮捕されたと伝えています。
ニューヨーク市警は強制排除に先立って開いた会見で、平和的なデモを外部の活動家が緊張を高める目的で乗っ取ろうとしているという見方を示していました。
コロンビア大学は、このあと今月15日の卒業式後の17日まで、キャンパス内に警察官を配置するよう要請しているということです。
アメリカ各地の大学では、先月18日にコロンビア大学で退去に応じないデモの参加者が逮捕されたことをきっかけに抗議活動が広がっていて、今回の大学や警察の対応に反発する動きが出る可能性もあります。
UCLA校では抗議活動めぐり激しい衝突
アメリカ西部カリフォルニア州ロサンゼルスの大学では、イスラエルによるガザ地区への攻撃に抗議する人々と、それに反対する人々の間で激しい衝突が起きています。
アメリカのABCテレビなどによりますと、UCLA=カリフォルニア大学ロサンゼルス校のキャンパスでは、イスラエルによるガザ地区への攻撃に抗議する人々がテントを張っていた場所で、現地時間の30日の午後11時ごろから、抗議活動に反対する人々との衝突が起きました。
ABCテレビがキャンパスを上空から撮影した映像には、集まった人たちが棒を持って殴り合ったり、スプレーを噴射したりして激しく衝突している様子が映っています。
アメリカのメディアは、緊迫する現場の様子を生中継するなどしていて、注目の高さがうかがえます。