１２６年記録ねんきろくが途絶とだえていた巨大きょだいヤスデ、熱帯雨林ねったいうりんで再発見さいはっけん　マダガスカル

マダガスカル最大さいだいの手てつかずの森もりが残のこるマキラ自然公園しぜんこうえんで、１２６年間ねんかんにわたり記録きろくが途絶とだえていた巨大きょだいな焦こげ茶色ちゃいろのヤスデが見みつかった。そんな研究結果けんきゅうけっかがこのほど発表はっぴょうされた。

このヤスデは環境保全団体かんきょうほぜんだんたいリワイルドが昨年さくねん９月がつのマダガスカル探検たんけんで再発見さいはっけんした「失うしなわれた」２１種しゅの一ひとつ。リワイルドは目撃情報もくげきじょうほうや記録きろくが少すくなくとも１０年間途絶ねんかんとだえている種しゅの発見はっけんを目指めざしており、データ不足解消ぶそくかいしょうが種しゅの絶滅ぜつめつを防ふせぐ一助いちじょになればと期待きたいを寄よせている。

リワイルドで失うしなわれた種しゅを担当たんとうするクリスティーナ・ビッグス氏しはある朝あさ、テントの外そとで自身じしんのブーツの上うえを這は（は）う巨大きょだいヤスデを発見はっけんした。ビッグス氏しはＣＮＮにメールで「すてきだと思おもったのでしばらく撮影さつえいした。失うしなわれた種しゅだとは思おもいもよらなかった」と振ふり返かえり、英自然史博物館えいしぜんしはくぶつかんの専門家せんもんかからマダガスカルのヤスデを専門せんもんにするドイツの同業者どうぎょうしゃに資料しりょうを送おくった結果けっか、１８９７年以降記録ねんいこうきろくが途絶とだえていた種しゅであることが判明はんめいしたと明あきらかにした。

このヤスデの学名がくめいは「スピロストレプトゥス・スキュルプトゥス」。これまでに目撃もくげきされた最長さいちょうの個体こたいはメスで、体長たいちょう２７．５センチに上のぼる。科学的かがくてきな記録きろくこそ少すくないものの、実じつはこのヤスデは森もりの全域ぜんいきに生息せいそくしていることが分わかり、研究けんきゅうチームは驚おどろきに包つつまれた。

「１０年ねんあまり種しゅの記録きろくが途絶とだえていた、あるいは我われわれ々の定義ていぎでは『失うしなわれていた』ケースには多おおくの理由りゆうがある。病気びょうき、汚染おせん、異常気象いじょうきしょう、人間にんげんと野生やせいの衝突しょうとつ。だが単純たんじゅんに、ふわふわしたかわいい生いき物ものではないので、誰だれも探さがしていなかったという場合ばあいもある」（ビッグス氏し）

再発見さいはっけんされた他ほかの２０種しゅにはハエトリグモやアリモドキ、魚さかな３種しゅが含ふくまれる。マキラ国立公園こくりつこうえんでは過去かこに記録きろくがなかったゼブラハエトリなどの種しゅも見みつかった。