合計ごうけい特殊とくしゅ出生しゅっしょう率りつ1.42 前年ぜんねんを下回したまわる 人口じんこう減少げんしょうも加速かそく

死亡しぼうした人ひとの数かずから生うまれた子こどもの数かずを差し引さしひいた減少げんしょう幅はばは、11年ねん連続れんぞくで過去かこ最大さいだいとなり、人口じんこう減少げんしょうが加速かそくしていることが浮き彫うきぼりになっています。厚生こうせい労働ろうどう省しょうによりますと１いち人にんの女性じょせいが一生いっしょうのうちに産うむ子こどもの数かずの指標しひょうとなる「合計ごうけい特殊とくしゅ出生しゅっしょう率りつ」は、去年きょねん、1.42となり前まえの年としを0.01ポイント下回したまわりました。

都道とどう府県ふけん別べつで最もっとも高たかかったのは沖縄おきなわで1.89、次ついで島根しまねが1.74、宮崎みやざきが1.72となっています。

一方いっぽう、最もっとも低ひくかったのは東京とうきょうで1.20、次ついで北海道ほっかいどうの1.27、京都きょうとが1.29となっています。

また、去年きょねん１いち年間ねんかんに結婚けっこんした男女だんじょの数かずは全国ぜんこくで58万まん6438組くみと戦後せんご最もっとも少すくなくなりました。

初はじめて結婚けっこんした人ひとの平均へいきん年齢ねんれいは男性だんせいが31.1歳さい、女性じょせいが29.4歳さいで男女だんじょともに５ご年ねん連続れんぞくで同おなじ年齢ねんれいとなっています。

さらに去年きょねん生うまれた子こどもの数かず、出生しゅっしょう数すうは91万まん8397人にんと前まえの年としより２に万まん7000人にん余あまり減へり、明治めいじ32年ねんに統計とうけいを取とり始はじめて以降いこう、最もっとも少すくなくなりました。

一方いっぽう、死亡しぼうした人ひとの数かず、死亡しぼう数すうは136万まん2482人にんで前まえの年としより２に万まん2000人にん余あまり増加ぞうかし戦後せんご、最多さいたとなっています。

その結果けっか、死亡しぼう数すうから出生しゅっしょう数すうを差し引さしひいた減少げんしょう幅はばは44万まん4000人にん余あまりと、11年ねん連続れんぞくで過去かこ最大さいだいとなり、人口じんこう減少げんしょうが加速かそくしていることが浮き彫うきぼりになっています。

「企業きぎょうの人事じんじ制度せいどが少子しょうし化かに加速かそく」

少子しょうし化か対策たいさくに詳くわしいニッセイ基礎きそ研究所けんきゅうじょの天野あまの馨かおる南みなみ子こ准じゅん主任しゅにん研究けんきゅう員いんは「出生しゅっしょう率りつが低下ていかしている理由りゆうは結婚けっこんしない男女だんじょの割合わりあいが増ふえていることが大おおきい。仕事しごとや進学しんがくで地方ちほうから東京とうきょうなどに一極いっきょく集中しゅうちゅうする傾向けいこうは男性だんせいより女性じょせいに顕著けんちょで、地方ちほうで子育こそだて支援しえんだけをしていても出生しゅっしょう率りつは上あがらない」と指摘してきしています。

また「多おおくの企業きぎょうの人事じんじ制度せいどは『新入しんにゅう社員しゃいんは高校こうこうを卒業そつぎょうして18歳さいで入はいってくる』という戦後せんごの高度こうど成長せいちょう期きの考かんがえのもとで作つくられているが、今いまは大学だいがくに進学しんがくする人ひとが増ふえ、４よん歳さい年ねんを取とってから入社にゅうしゃしてくる。『入社にゅうしゃして10年ねんは頑張がんばってもらわないと』という発想はっそうのもとで人事じんじを回まわしていることが未婚みこん化か、晩婚ばんこん化か、少子しょうし化かに加速かそくをかけている」と指摘してきしています。

そのうえで「若わかい人ひとが早はやく結婚けっこんしたり子育こそだてをしたりするのを邪魔じゃませず、結婚けっこんや出産しゅっさんの願望がんぼうをかなえてから働はたらいてもらえる社会しゃかいにすべきだ」としています。