国営の
中国中央テレビは、
北朝鮮を
訪問している習
近平国家主席が20
日午後、キム・ジョンウン(
金正恩)
朝鮮労働党委員長と
会談したと
伝えました。
会談の
内容は
明らかになっていませんが、
双方は
朝鮮半島情勢について
意見を
交わしたとみられ、
焦点の
核問題などで
どのような
立場を
示すのか
注目されます。
中国の習
近平国家主席は、20
日から
2日間の
日程で
北朝鮮を
訪問していて、
昼前にピョンヤンの
空港に
到着しました。
習主席の訪朝は、2013年の就任以来初めてで、中国の最高指導者としては14年ぶりとなります。
国営の中国中央テレビによりますと、空港ではキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長みずからが出迎えて歓迎式典が行われ、大勢の群衆が集まる中、習主席は北朝鮮の楽団による国歌の演奏などで歓迎を受けたということです。
また、午後には習主席とキム委員長が会談を行ったということです。
会談の内容は明らかになっていませんが、両国の国交から70年の節目を迎える中朝関係の強化や朝鮮半島情勢について意見を交わしたとみられ、焦点の核問題について双方がどのような立場を示すのか注目されます。
習主席としては、来週のG20大阪サミットを前に北朝鮮を訪問し、キム委員長と会談することで、貿易問題などをめぐって対立するアメリカに対し、北朝鮮への影響力を示すねらいもあるとみられます。
一方、北朝鮮としても、2回目の米朝首脳会談が物別れに終わる中、最大の後ろ盾である中国との結束を示すことで、アメリカとの今後の交渉に備え、足場を固めたい思惑もあるとみられます。
官房長官「中国から説明受けたい」
菅官房長官は午後の記者会見で「わが国としては重大な関心を持って情報収集、分析に努めており、中国からしかるべき説明を受けたいと思っている」と述べました。
また、記者団が、安倍総理大臣が目指す日朝首脳会談や拉致問題の解決への影響を質問したのに対し、菅官房長官は「日朝首脳会談は何ら決まっておらず、今回の中朝首脳会談の影響などについて予断することは差し控えたい。拉致問題の解決には、わが国自身が主体的に取り組むことが重要であり、ご家族もご高齢となる中、1日も早い解決に向けあらゆるチャンスを逃すことなく全力で取り組んでいきたい」と述べました。