144人が死亡したモスクワ郊外の襲撃事件を受け、ロシアで外国からの労働移民や出稼ぎ労働者への圧力が強まっている。
旧ソ連のタジキスタン出身者が実行犯として逮捕されたためで、国外追放になった人もいる。大惨事を防げなかった政権が、責任の追及から逃れる狙いもありそうだ。
サンクトペテルブルク市の裁判所は3月30日、外国人418人の国外追放を決定。48人を罰金刑と「自発的な国外退去」にしたと明らかにした。不法労働などが発覚したとみられる。
ロシアの経済紙RBCによると、同市の幹線道路では大規模な検問が実施され、1500人以上の外国人が取り調べを受けたという。タジキスタンの労働次官は、同国からの出稼ぎ労働者らが混乱し、多くが帰国を希望していると明らかにした。