親族しんぞくいる男性だんせい “身寄みよりなし”と判断はんだんされ京都きょうと市しが火葬かそうと納骨のうこつ

同おなじ京都きょうと市内しないには弟おとうとが住すんでいましたが、市しから連絡れんらくは無なかったということで、京都きょうと市しが先月せんげつ、親族しんぞくを捜さがすための調査ちょうさが不十分ふじゅうぶんだったと謝罪しゃざいしていたことがわかりました。

おととし1月つき京都きょうと市し伏見ふしみ区くで一人暮ひとりぐらしをしていた73歳さいの男性だんせいが心筋しんきん梗塞こうそくで病院びょういんに運はこばれて亡なくなり、京都きょうと市しは遺体いたいの引き取り手ひきとりてを調しらべた結果けっか「身寄みよりがない」と判断はんだんしました。

身寄みよりのない人ひとの遺体いたいの扱あつかいについて、墓地ぼち埋葬まいそう法ほうなどで死亡しぼうした場所ばしょの自治体じちたいが火葬かそうすると定さだめられています。

このため京都きょうと市しは▽亡なくなった8日にち後ごに火葬かそう、▽およそ3週間しゅうかん後ごに無縁むえん墓地ぼちに納骨のうこつしましたが、その後そのご、京都きょうと市内しないに弟おとうと夫婦ふうふが住すんでいたことがわかったということで、先月せんげつ、弟おとうと夫婦ふうふに経緯けいいを説明せつめいした上うえで謝罪しゃざいしました。

京都きょうと市しによりますと、弟おとうとがいることがわかる戸籍こせきは京都きょうと市外しがいの自治体じちたいにありましたが調しらべていなかったほか、引き取り手ひきとりてがいない遺体いたいの扱あつかいについても、当時とうじ、明文めいぶん化かしたマニュアルなどがなかったということです。

今いまの法律ほうりつでは自治体じちたいが引き取り手ひきとりてのない遺体いたいと判断はんだんする際さいに、親族しんぞくがいないか調しらべる戸籍こせき調査ちょうさの範囲はんいや火葬かそうまでの期限きげんについての国くにの統一とういつした規定きていはなく、運用うんようはそれぞれの自治体じちたいの判断はんだんに委ゆだねられています。

葬送そうそうの成り立なりたちに詳くわしい国立こくりつ歴史れきし民俗みんぞく博物館はくぶつかんの山田やまだ慎也しんや教授きょうじゅは「身寄みよりのない人ひとが増ふえる中なか、法律ほうりつが時代じだいに合あわなくなっていて、単身たんしんであっても亡なくなった人ひとをきちんと送おくる仕組しくみとして一定いっていの指針ししんやルールを国くにが整備せいびするべきだ」と話はなしています。

厚あつ労ろう省しょう「実態じったいや課題かだいを情報じょうほう収集しゅうしゅうすること検討けんとう」

厚生こうせい労働ろうどう省しょうと法務省ほうむしょうは身寄みよりのない人ひとが亡なくなった場合ばあいの遺留いりゅう金きんなどの取り扱とりあつかいの手引てびきを作つくり、死後しご事務じむを行おこなう全国ぜんこくの自治体じちたい向むけに公表こうひょうしています。

しかし、これにも▽親族しんぞく調査ちょうさの範囲はんいや期限きげん、▽火葬かそうをどの時期じきに行おこなうべきかなどは明確めいかくには示しめされていません。

墓地ぼち埋葬まいそう法ほうを所管しょかんし、この手引てびきを作成さくせいした厚生こうせい労働ろうどう省しょう生活せいかつ衛生えいせい課かは「相続そうぞく人じんなどの調査ちょうさの範囲はんいとしてどの範囲はんいが適当てきとうかは個別こべつの事案じあんに応おうじて検討けんとうが必要ひつようと考かんがえるが、自治体じちたいで身寄みよりのない遺体いたいの取り扱とりあつかいに苦慮くりょするケースがあるとの指摘してきを踏ふまえ、遺体いたい・遺骨いこつを取り扱とりあつかう場合ばあいの実態じったいや課題かだいについて情報じょうほう収集しゅうしゅうすることを検討けんとうしている」としています。

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