米べいＩＴ大手おおてメタは年内ねんないにも、教室きょうしつで仮想現実かそうげんじつ（ＶＲ）ヘッドセットを使つかいやすくするための教育者向きょういくしゃむけソフトウェアを提供ていきょうする。このソフトウェアを使つかうことで、教師きょうしは複数ふくすうの「クエスト」ヘッドセットを一度いちどに管理かんり・プログラムし、幅広はばひろい教育関連きょういくかんれんアプリを利用りようできるようになる。さらに、生徒せいとのデバイスの使用状況しようじょうきょうをより詳細しょうさいに監視かんし・管理かんりできるようになる。

より多おおくの教室きょうしつがＶＲを導入どうにゅうすれば、新あたらしい種類しゅるいの学習機会がくしゅうきかいが実現可能じつげんかのうになるかもしれない。例たとえば高校こうこうの演劇科えんげきかの生徒せいとが１７世紀せいきにグローブ座ざで上演じょうえんされたシェイクスピアをリアルタイムで観劇かんげきしているかのような没入体験ぼつにゅうたいけんができるようになるといったことが考かんがえられる。一方いっぽうでＶＲは、デジタルの安全性あんぜんせいや、デジタル空間くうかんでの交流こうりゅうが多おおくなり対面たいめんでの交流こうりゅうが少すくなくなっている人ひとびと々への潜在的せんざいてきな危害きがいに関かんする厄介やっかいな問題もんだいや、教室きょうしつにこの技術ぎじゅつを取とり入いれることが本当ほんとうに学習がくしゅうを向上こうじょうさせるのかについての疑問ぎもんも生うみ出だしている。

ＶＲを教師きょうしや生徒せいとにとってより身近みぢかなものにしようとする動うごきは、いわゆる「メタバース」に対たいするメタの長期ちょうきにわたる数十億すうじゅうおくドル規模きぼの賭かけの一環いっかんだ。同社どうしゃは今後数年間こんごすうねんかんで、人ひとびと々がＶＲヘッドセットを使つかってデジタルの世界せかいで仕事しごとや学習がくしゅう、交流こうりゅうに費ついやす時間じかんが増ふえていくと考かんがえている。

メタのセールスポイントの一ひとつは、時間じかん、空間くうかん、重力じゅうりょくなどの制約せいやくにより現実世界げんじつせかいでは不可能ふかのうなことがＶＲによって可能かのうになることだ。

それでもなお、ＶＲが学生がくせいの学習支援がくしゅうしえんにどれほど役立やくだつかは不透明ふとうめいだ。