中国の
国営テレビは
香港に
駐留する
中国の
人民解放軍が
定期的な
部隊の
交代を
行うため、
装甲車などが
香港に
入る映像を
伝え、
香港で
続く抗議活動を
けん制するねらいも
あるとみられます。
香港では1国2制度のもと高度な自治が認められていますが、外交と防衛は中国政府が担うため人民解放軍が駐留していて、国営の中国中央テレビは、香港に駐留する人民解放軍が29日未明、中国本土の部隊と交代を行う映像を伝えました。
映像では、整列した迷彩服の部隊が号令に合わせて掛け声を上げたり、装甲車や大型の船が中国本土から香港に入ったりする様子が映されています。
香港では容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるようにする条例の改正案をめぐり、政府や警察への抗議活動が2か月半にわたって続いていることから、治安維持のため軍が出動するのではないかという懸念も出ています。
一方で軍が動けば国際社会の批判は避けられず、実際に動く可能性は低いという見方もあり、映像を公開した背景には抗議活動をけん制するねらいもあるとみられます。
これについて中国国防省の任国強報道官は29日の記者会見で、「部隊の入れ代わりは計画に基づく定期的なもので、時期もこれまでと大体一致している」としたうえで、「香港の駐留部隊は今後も年度計画に基づいて正常な職務を執行し、軍事訓練を行い、香港の長期的な繁栄や安定を守る決心がある」と強調しました。
武装警察も集結「通常訓練」
香港に隣接する中国広東省深センでは、中国軍の指揮下にある武装警察の部隊が集結し、抗議活動の広がりをけん制するねらいもあると指摘されています。
これについて中国国防省の任国強報道官は29日の記者会見で「年度計画に基づいた通常の訓練を行っており、地域をまたぐ機動力や社会の安定を守るための能力を検証するものだ。同様の訓練は毎年行われている」と述べました。
また「社会の安定を守るための訓練は頻繁に行われていて、内容や場所、それに規模などについては計画に基づいて行われる」として、抗議活動との関連については言及しなかったほか、訓練が終了する時期など詳細については明らかにしませんでした。
※深センのセンは土偏に川