日銀は、10
日まで2
日間開いた
金融政策決定会合で、
今の
大規模な
金融緩和策を
維持することを
決めました。
来月、
任期を
終える黒田総裁にとって
今回が
最後の
会合で、10
年にわたる
大規模な
金融緩和策は
新しい体制に
引き継がれることになります。
今回の会合で日銀は、短期金利をマイナスにし、長期金利をゼロ%程度に抑える大規模な金融緩和策を維持することを全員一致で決めました。また、長期金利の変動幅についてもプラスマイナス0.5%程度のままとしました。
長期にわたる金融緩和策の副作用として課題になっていた金利水準のゆがみを是正するねらいから、去年12月に一部修正した政策を維持することにしました。
金融市場では、金利水準のゆがみが完全には是正されていないため、日銀が金融緩和策をさらに修正するのではないかという見方もくすぶっていましたが、日銀としては、修正の効果を見極める必要があると判断したものとみられます。
また、景気の現状について「持ち直している」という判断は維持しましたが、輸出や生産の判断については、これまでの「基調として増加している」から「横ばい圏内の動きとなっている」に下向きに修正しました。
来月8日に任期を終える黒田総裁にとって今回は最後の会合でしたが、10年間続いた大規模な金融緩和策は新しい体制に引き継がれ、賃金の上昇をともなう2%の物価安定目標の実現を目指すことになります。